研究課題/領域番号 |
14750361
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
制御工学
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研究機関 | 京都大学 (2004) 東京大学 (2002-2003) |
研究代表者 |
石川 将人 京都大学, 情報学研究科, 講師 (20323826)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2002年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 非線形制御 / 非ホロノミックシステム / 不連続フィードバック制御 / 周期フィードバック制御 / 移動ロボット / ヘビ型ロボット / スイッチング制御 / 位相幾何学 |
研究概要 |
非ホロノミックシステムに代表されるある種の非線形システムは、通常の連続なコントローラでは制御できないにも関わらず、スイッチングや論理回路等の不連続な要素を含むコントローラを用いると制御可能になるという極めて興味深い性質を有し、移動ロボットや宇宙ロボットなどの重要な諸問題にも見られるものである.本研究の目的はこの「不連続性の導入」を理論的に整理し,実用的な設計法を確立することである。本年度は理論と応用の両側面から重要と考えられる下記の二つの結果を得た。 (1)制御系に不連続性を生起する根本的な原因の一つは、非平衡点に目標値として設定することにあるという事実を理論的に明らかにした。そもそも従来の制御理論では通常は平衡状態(入力を切ればその場に留まるような状態)を目標に定めることが大原則であった。これに対して本研究では、移動ロボットや跳躍ロボットなどの諸問題では可到達な非平衡状態--「その場に静止し続けることはできないが、周期的にその状態の通過することは可能な状態」(たとえばホバリングや空中浮遊状態)を目標に定めることが本質的であることを指摘し、そのような条件でシステムを安定化しようとすると制御系が必然的に不連続にならざるを得ないことを示した。さらに、そのような問題のプロトタイプとしてアフィンシステム(状態変数に関してアフィンな微分方程式で記述されるシステム)の安定化問題を提案し、これに対する不連続フィードバック制御則の設計方法を与えた。 (2)このような問題の一つとして跳躍ロボットのホッピング制御(空中浮遊状態を周期的に通過させる制御)を取り扱い、繰り返し学習制御の概念を導入することによって一周期に一度のタイミングで不連続的に目標値との偏差を漸減させる制御系を実現した。これらの成果はいずれも2005年度計測自動制御学会制御部門大会にて発表予定である。
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