• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

連立LMIの非共通解に基づくディスクリプタシステムの多目的ゲインスケジューリング

研究課題

研究課題/領域番号 14750381
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 制御工学
研究機関舞鶴工業高等専門学校

研究代表者

川田 昌克  舞鶴工業高等専門学校, 電子制御工学科, 講師 (90311042)

研究期間 (年度) 2002 – 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2003年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2002年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
キーワード多目的制御 / ゲインスケジューリング / 線形行列不等式 / ディスクリプタ表現 / ツインロータヘリコプタ / 倒立振子
研究概要

近年,状態空間表現で表すことが可能なシステムをあえてディスクリプタ表現に変換することによって、パラメータの構造的変動に対するロバスト安定化やゲインスケジューリングなどを扱いやすい形で表し,コントローラを設計する方法が提案されている.本研究ではこの考えに基づき,昨年度までに,状態フィードバックにより多目的制御(極領域を拘束したH-infinity制御)を実現するためのLMIの解の構造について検討してきた.そこで,本年度は,出力フィードバックにより多目的制御を実現するための連立LMIの解の構造について検討した.
本研究では,まず,あるディスクリプタシステムに対し,出力フィードバックにより閉ループ極を指定した極領域に配置するためのLMI条件を示した.つぎに,多目的制御の仕様として,複数の極領域への極配置を考えた.この場合,連立LMIの解をすべて共通に選ぶと,状態空間表現に基づく方法よりもディスクリプタ表現に基づく方法の方が保守的な設計となることが明らかとなった.その要因は,連立LMIの解の冗長な部分も共通としているためであると考え,本研究では,解の構造を限定し,冗長な部分を非共通とすることによって,少なくとも状態空間表現に基づく方法と同程度の保守性を保証する手法を提案した.以上の結果は,
川田昌克:「ディスクリプタ表現を利用した多目的出力フィードバック制御」,第3回制御部門大会(計測自動制御学会主催),pp.5-10(2003)
において発表した.
ついで,提案法を多目的ゲインスケジューリングに拡張したとき,その有効性を実システムへの応用例で検証するため,非線形性や入出力間の干渉が強いツインロータヘリコプタ実験装置について検討した.ツインロータヘリコプタの非線形モデルを導出した報告はほとんどないため,本研究ではまず,ラグランジュ法に基づく非線形モデルの導出を行った.つぎに,導出された非線形モデルの妥当性を調べるため,最適レギュレータによるサーボコントローラを用いて非線形シミュレーションと実機実験を行った.その結果,両者はよく一致し,また,ツインロータヘリコプタを上昇させたまま大きく旋回させると,非線形性や相互干渉の影響により振動的な振る舞いをすることが確認できた.このことから,ツインロータヘリコプタが提案する多目的ゲインスケジューリングの有効性を検証するための対象となり得ることがわかった.

報告書

(2件)
  • 2003 実績報告書
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 川田昌克: "ディスクリプタ表現を利用した多目的ゲインスケジューリング-LMI非共通解からのアプローチ-"計測自動制御学会論文集. 38巻・8号. 677-685 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書

URL: 

公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi