研究課題/領域番号 |
14750488
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
建築構造・材料
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研究機関 | 独立行政法人建築研究所 |
研究代表者 |
杉山 央 独立行政法人建築研究所, 材料研究グループ, 上席研究員 (50344015)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2003年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2002年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | セメント / コンクリート / 水和反応 / 微細組織 / 強度発現 / 発熱特性 / 断熱温度上昇 |
研究概要 |
コンクリートは、使用セメントの種類、調合、養生方法などの各種条件によって、その特性が大きく異なる材料である。このため、コンクリートの材料特性を的確に予測することは困難と考えられてきた。しかし、コンクリートの材料特性はセメントの水和反応の進行および微細組織の形成に支配されているため、これらをシミュレートすることが可能になれば、コンクリートの材料特性を予測することができる。 本研究では、研究代表者がこれまでの研究により開発したセメントの水和反応・組織形成モデルを用いて、コンクリートの材料特性の中でも特に重要である強度発現および発熱特性を予測する手法を提案した。 1.コンクリートの強度発現予測 セメントの水和反応・組織形成モデルを用いてセメントの水和反応過程をシミュレートし、それに伴って形成される微細組織の細孔量を計算した。次に、細孔量とセメントペースト強度の関係を求め、セメントペーストの強度発現を予測した。さらにセメントペースト強度とコンクリート強度の関係を求め、コンクリートの強度発現を予測した。 2.コンクリートの発熱特性予測 ここでは、コンクリートの発熱特性を示す指標として重要である断熱温度上昇を予測の対象とした。まず、セメントの水和反応・組織形成モデルを用いてセメントの水和反応過程をシミュレートし、それに伴って発生する水和熱量を計算した。次に、セメントペースト部分から発生した水和熱が骨材に伝わり、コンクリートの温度が上昇する断熱温度上昇過程をシミュレートした。 3.適合性の検証 上記1および2で提案した予測手法の実測値との適合性を検証するための実験を行った。その結果、上記手法により種々のセメント種類・調合のコンクリートについて強度発現および発熱特性を精度良く予測できることが明らかになった。
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