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Ti-Al系合金のマルテンサイト変態

研究課題

研究課題/領域番号 14750546
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 金属物性
研究機関函館工業高等専門学校

研究代表者

田淵 正幸  函館工業高等専門学校, 助教授 (90321364)

研究期間 (年度) 2002 – 2004
研究課題ステータス 完了 (2004年度)
配分額 *注記
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2004年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2003年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2002年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
キーワードTi-Al-V合金 / 相変態 / ω相 / 電気抵抗測定 / 相変態速度論 / マルテンサイト変態 / 活性化エネルギー / Ti-Al系合金
研究概要

研究にはTi-35at%Al-15at%Vを用いた.鋳造後,HIP処理を施したインゴットから,板状の試料を放電加工にて切り出し,1300℃,900sの溶体化処理後,室温水中に焼き入れ,β単相とした.昨年度に引き続き恒温時効と同時の電気抵抗測定による相変態挙動の追跡,今年度新たに透過電子顕微鏡による組織観察を行った.
昨年度より恒温時効の温度域を広げ,260〜350℃で10℃おきの時効とともに電気抵抗測定を行った.その結果,潜伏期間,成長,飽和を示す典型的な拡散型相変態ものとよく似た変化曲線が得られた.この変化曲線は,昨年度と同様に変化速度の著しい温度依存性が見られた他,焼き入れ速度による違いが見られた.後者は,溶体化後の焼き入れ時において,既に何らかの組織変化が起こっていることを示唆するものである.
透過電子顕微鏡による組織観察は,焼き入れ直後のもの,および電気抵抗変化が飽和に達する330℃で1x10^5s時効した試料について行った.焼き入れ直後の試料の観察結果からは,溶体化後の焼き入れによって単相状態が得られていることが確認された.しかしながら,電子線回折像には,B2構造のスポットの他,非常に散漫なω相のものと思われるスポットも現れていた.330℃で1x10^5s時効した試料では,焼き入れ直後のものと比べ,明確な新相の発現は認められないものの,種々の反射による回折コントラスト像にω相の特徴である微細なツイード状模様が明確に現れていた.さらにこの電子線回折像では,ω相による散漫なスポットがより強く現れていた.以上の観察結果から,時効による電気抵抗値の変化から得られた変化曲線は,焼き入れ時に出現したω相の成長,つまり,ω変態の過程を示すものと考えられる.現在,より詳細な解析を進めているところである.
今回明らかとなったω変態は,研究課題にあるマルテンサイト変態とは異なるものであるが,マルテンサイト的な原子移動を含むものと言われており,関連する相変態として研究を進めている.

報告書

(3件)
  • 2004 実績報告書
  • 2003 実績報告書
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 田淵正幸: "Ti-35Al-15V合金β相の相変態(1) -電気抵抗測定による相変態過程の追跡-"函館工業高等専門学校紀要. 第38号. 77 (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 田淵正幸: "Ti-Al-V合金の電気抵抗率の温度依存性"函館工業高等専門学校紀要. 第37号. 87 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 田淵正幸: "Ti-40Al-10V合金の引張特性"函館工業高等専門学校紀要. 第37号. 91 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

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