研究課題/領域番号 |
14750568
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
複合材料・物性
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研究機関 | 独立行政法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
遠山 暢之 独立行政法人産業技術総合研究所, スマートストラクチャー研究センター, 研究員 (60344165)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 繊維強化プラスチック / 非破壊検査 / 超音波 |
研究概要 |
1.ラム波伝播速度測定によるFRP直交積層板の疲労損傷の検出 FRP直交積層板に超音波発信・受信センサを接着し、静的引張り試験および疲労試験の際に発生するトランスバースクラックをリアルタイムにラム波伝播速度および超音波の減衰特性から検出することを試みた。クラック数の増加に伴い、ラム波伝播速度および検出信号の振幅はいずれも低下し、クラックの検出が可能であることを確認した。さらに前年度までの研究により得ているラム波伝播速度低下率とトランスバースクラック数との関係式を用いて、リアルタイムに測定したラム波伝播速度低下率からクラック数を評価した結果、観察により得られたクラック数をほぼ妥当に評価できることが明らかになった。以上の結果より、本手法はFRP直交積層板の長期耐久性評価手法として有効であることを実証することができた。 2.FRP直交積層板の衝撃層間剥離の定量検出法の開発 FRP直交積層板に衝撃負荷を加えることにより発生する層間剥離の大きさと位置を定量的にかつ迅速に検出する手法の開発を試みた。超音波発信・受信センサを一定の距離を保ち、積層板上を線走査することでラム波到達時間分布を測定した。到達時間の減少として層間剥離が明確に検出され、さらに得られた到達時間を用いて、本研究で構築したラム波伝播モデルを基に層間剥離長さを評価することができた。さらに層間剥離が検出された線上で検出信号の振幅測定を行う線走査を実施した結果、著しい振幅低下として層間剥離端部を検出することができた。以上の2回の線走査により評価された層間剥離の大きさと位置を従来の超音波探傷試験の結果と比較するとほぼ同精度で検出できていることが明らかとなった。以上の結果より、本手法は迅速な層間剥離検出手法として有効であることを実証することができた。
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