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光機能性リン酸塩ガラス融体の粘度、密度、表面張力に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 14750596
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 金属生産工学
研究機関九州大学

研究代表者

藤野 茂  九州大学, 大学院・総合理工学研究院, 助手 (10304833)

研究期間 (年度) 2002 – 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2003年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2002年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワードリン酸塩ガラス / 高温融体 / 密度 / 表面張力 / リング引き上げ法 / アルキメデス二球法 / 表面張力温度係数 / イオン充填率 / 粘度 / ルツポ回転法 / 構造
研究概要

本最終年度ではアルカリ土類、亜鉛リン酸塩系ガラス融体(50RO-50P_2O_5, R=Mg,Ca,Sr,Ba,Zn)の密度,表面張力を精度よく測定し、組成依存性、温度依存性を明らかにすることを目的とした。
密度はアルキメデス二球法を用いて測定した。表面張力はリング引き上げ法を用いて測定した。測定温度は状態図の液相線温度以上である800℃から1200℃の温度域において測定した。測定誤差はそれぞれ1%以内であった。全組成において密度は温度の上昇と共に減少した(2.3〜3.4g/cm^3)。密度の大きさはBa>Sr>Zn>Ca>Mgの順に大きな値を示した。イオン充填率はBa,Sr,Ca系では42〜45%を示したのに対し、Mg,Zn系は39〜40%の値を示した。すなわちイオン半径の小さいイオンほど、充填率は小さく、Mg,Zn系の酸素配位状態がBa,Sr,Ca系と比較して異なるためであると推測された。
表面張力はSr>Ca>Mg>Ba>Znの順に大きな値を示した(220〜258x10^<-3>N/m)。表面張力温度係数は全ての系において負の値を示し、Mg>Zn>Ca>Sr>Baの順に大きくなった。表面張力温度係数は陽イオン電場強度(Z/r^2,Z:電荷,r:イオン半径)が大きくなると共に大きくなる傾向を示した。その中でもBa,Sr,Ca系とMg,Zn系のカチオン場強度に対する表面張力温度係数が異なることから、それぞれガラス融体構造がそれぞれ異なるものと推察された。これらの相違は分光学的手法による構造解析結果より、Mg,Zn系の陽イオン酸素配位数が4と他の陽イオンと比較して小さく、リン酸塩ガラス構造の一部に網目として組み込まれている可能性があることを実験的に明らかにした。
本研究成果を基に、鉛含有ホウケイ酸塩ガラスの粘度,密度、表面張力データとの比較を行い、これらの融体と同等の物性を有する鉛フリーリン酸塩ガラスの探索を行った。

報告書

(2件)
  • 2003 実績報告書
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] S.Toyoda, S.Fujino, K.Morinaga: "Density, surface tension, and viscosity of 50RO-50P_2O_5(R:Mg,Ca,Sr,Ba, and Zn) glass melts"Journal of Non-crystalline Solids. 321・3. 169-174 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] S.Fujino, H.Cha Won, K.Morinaga: "Density, surface tension, and viscosity of PbO-B_2O_3-SiO_2 glass melts"Journal of the American Ceramic Society. 87・1. 10-16 (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

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