研究課題/領域番号 |
14750664
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
有機工業化学
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
宮武 健治 山梨大学, クリーンエネルギー研究センター, 助教授 (50277761)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2003年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2002年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | プロトン伝導 / 高分子電解質 / 膜 / 固体電解質 / 燃料電池 / ポリイミド / スルホン酸 |
研究概要 |
平成14年度において、嵩高い疎水性(フルオレニル)基を有するポリイミド電解質が、高温で高いプロトン伝導度を示すことを見出した。フルオレニル基が剛直なポリイミド鎖間に水を保持する空間を形成し、"水分子の閉じ込め効果"により100℃以上でのプロトン伝導度の世界最高値(1.67Scm^<-1>)が達成された。本年度は安定性を一層向上させることを目的として、スルホン酸基をフルオレニル基に導入した新型ポリエーテル電解質の合成と物性評価を行った。原料重合体はフルオレニリデンビフェノールとビスフルオロフェニルスルホンの重縮合により合成し、これをクロロ硫酸を用いてスルホン酸化することにより電解質とした。スルホン酸化反応はクロロ硫酸添加量により制御が可能であり、スルホン酸化度が異なる一連の電解質を合成した。^1H-NMRスペクトルにより、フルオレン環の2,7-位のみにスルホン酸基を導入できたことを確認した。得られた電解質は極性有機溶媒に可溶で、溶液キャスト法により均一で強靭な無色透明の膜として得られた。熱重量示差熱分析において、Nafionや他の炭化水素系電解質膜と比較して同程度の熱安定性を確認、また明確なガラス転移温度は観察されなかった。イオン交換容量(IEC)が1.7meq/9g以下の膜はフェントン試薬中30分以上形状を維持し、高い酸化安定性を示した。高温高湿雰囲気における分子量変化はなく、優れた加水分解安定性を示した。スルホン酸基を側鎖フルオレニル基に導入することで主鎖近傍の疎水性が保たれ、主鎖切断が抑制されるものと考えられる。100%RH下においてIECが1.1meq/g以上の膜は、Nafion112と同程度以上のプロトン伝導度を示した。特にIECが1.14meq/gの膜は100℃以上の高温でもプロトン伝導度が低下せず、140℃で0.20Scm^<-1>と高い値を保持した。以上のように、高温固体高分子形燃料電池用の新しいプロトン伝導性電解質膜を創製することが出来た。
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