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有機ビスマス化合物を配位子とする特異な金属反応場の構築

研究課題

研究課題/領域番号 14750670
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 有機工業化学
研究機関東京理科大学

研究代表者

鈴木 俊彰  東京理科大学, 基礎工学部, 助手 (20332257)

研究期間 (年度) 2002 – 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2002年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワードビスマス / モリブデン / タングステン / マンガン / ビスムチン錯体 / Bi-C結合切断
研究概要

窒素、リン等の15族元素を配位子とする錯体の研究は、錯体化学において最も注目されている分野の1つであり、特に有機ホスフィンを配位子とする金属錯体は均一系触媒反応に広く用いられ、有機合成反応において重要な役割を果たしている。しかしながら、同族体であるビスマスについてはあまり注目されておらず、有機ビスムチンを配位子とする遷移金属錯体は、極めて限られている。昨年度は、[CpM(CO)_3(BiR_3)][BF_4](M=Mo,W;Cp=C_5H_5;R=Ph,Me,Pr^i,Cyclohexyl)を合成し、X線結晶解析によりその構造を明らかにするとともに、これまでほとんどなされていなかった有機ビスムチン配位子と有機ホスフィン配位子との系統的な比較検討を行い、カルボニル配位子の赤外線吸収スペクトルを測定することにより、有機ビスムチン配位子が対応する有機ホスフィン配位子よりも電子供与性が高いことなどを明らかにした。BiBu^t_3を用いた場合には、[CpM(CO)_3(BiBu^t_3)][BF_4]は得られず、Bi-C結合の切断が起こり、溶媒としてCH_2Cl_2を用いた場合には[{CpMo(CO)_3}_2BiCl][BF_4]あるいは[{CpW(CO)_3}_2Bi-Cl-Bi{CpW(CO)_3}_2][BF_4]が、THFを用いた場合には[{CpMo(CO)_3}_3Bi]が生成した
本年度は、マンガン錯体へと展開し、[CpMn(CO)_3]とBiR_3(R=Ph,Me,Pr^i,Cyclohexyl,Bu^t)から[CpMn(CO)_2(BiR_3)]を合成し、X線結晶解析によりその構造を明らかにした。モリブデンおよびタングステン錯体ではBiBu^t_3が配位した錯体は得られていないが、マンガン錯体ではBiBu^t_3配位錯体を合成することに成功した。得られた錯体[CpMn(CO)_2(BiR_3)]とそれに対応するホスフィン錯体のカルボニル配位子に帰属される赤外吸収スペクトルを比較した結果から、同じ置換基を持つビスムチン配位子とホスフィン配位子では、ビスムチン配位子のほうが電子供与性が高いことを明らかにした。この結果はモリブデンおよびタングステン錯体から得られた知見を支持するものであり、一般性を確認した。

報告書

(2件)
  • 2003 実績報告書
  • 2002 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

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