研究課題/領域番号 |
14750677
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
合成化学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
山本 芳彦 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60283412)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | ルテニウム / シクロペンタジエン錯体 / 複核錯体 / ジイン / ホスフィン配位子 / シクロブタジエン錯体 / 単結晶X線解析 / 環化三量化 / メタラシクロペンタジエン / 複核有機繊維金属錯体 / 配位子交換 / ホスフィン / キレート配位子 / 架橋配位子 / メタラシクロペンタジェン / 複核有機遷移金属錯体 / 二座配位子 |
研究概要 |
アルキン末端にエステル基を置換した1,6-ジイン・ジエステルと3核ルテニウムカルボニルクラスター錯体【Ru_3(CO)_<12>】を、一酸化炭素雰囲気下にアセトニトリル中で加熱反応させて複核ルテナサイクル錯体を得た。この錯体をトリメチルアミンオキシドで処理して、対応する複核ルテナサイクル・トリメチルアミン錯体に変換したのち、さらにそのアミン配位子を様々なホスフィン類で置換して、単座配位したモノホスフィン錯体をえた。例外として、ジフェニルホスフィノメタンからは、もう一分子の一酸化炭素配位子が放出された結果、ホスフィンが二つのルテニウム原子に架橋型に配位した錯体が生成した。一方、ジフェニルホスフィノエタンおよびジフェニルホスフィノピリジンより合成したモノホスフィン錯体を、1当量のアミンオキシドで処理して一酸化炭素配位子を除くことにより、これらの二座配位子が0価ルテニウム中心上で、それぞれP-P型およびP-N型キレート環を形成した錯体を得ることもできた。ホスフィン類に加え、反応性分子であるアセチレンカルボン酸ジメチル(DMAD)をモノアミン錯体と加熱反応させたところ、DMADが二つのルテニウム原子に架橋するように酸化的付加した、μ-η^2配位アルキン錯体が生成し、その構造をX線解析により明らかにすることができた。 嵩高い平面性配位子を有する二価ルテニウム錯体Cp^*RuCl(cod)がアルキン類の環化三量化反応に極めて有効出ることを見出してきた。その鍵中間体であるルテナサイクル錯体を安定化して触媒として活用するため、アルキン末端にフェニル基を置換した1,2-ビス(プロピオリル)ベンゼン誘導体とルテニウム錯体の量論反応をおこない、対応するルテナサイクル錯体を高収率で得た。さらに興味深いことに、この錯体は室温でゆっくりとシクロペンタジエン錯体へ異性化することを見出し、これらの錯体の構造をX線解析により明らかにすることができた。
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