研究課題/領域番号 |
14750679
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
合成化学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
人見 穣 京都大学, 工学研究科, 助手 (20335186)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 非ヘム鉄酵素 / モデル錯体 / 基質複合体 / 分子状酸素 / カテコールジオキシゲナーゼ / 酸素添加反応 / 酸素錯体 / 開裂反応 / 金属錯体 / 酸化反応 / 高原子価 / 単核非ヘム鉄酵素 / 鉄錯体 |
研究概要 |
本研究では合目的配位子デザインにより人工非ヘム鉄酵素の構築を目指した。研究の前半では、鉄3価イオンを活性中心に有し、分子状酸素を用いてカテコールを開裂する非ヘム鉄酵素であるカテコールジオキシゲナーゼに着目した。(1)新規水溶性非ヘム鉄錯体を用いて水溶液中におけるカテコールの酸素添加開裂反応を可能にし、pH依存性等の反応機構に関わる因子を明らかにした。(2)種々の置換基を有するカテコール配位子から一連の非ヘム鉄錯体を調製し、電子状態に対するカテコール配位子上の置換基効果を詳細に検討した。これらの錯体と酸素分子との反応速度の対数が、カテコールから鉄(III)イオンへの電荷移動エネルギーと良好な直線関係を示すことを初めて明らかにした。この結果を基に、鉄2価セミキノン励起状態が関与し、鉄3価イオン上で酸素分子が活性化される新しいカテコールジオキシゲナーゼの反応機構を提唱した。(3)一方、電子吸引性基を有する窒素4座配位子を有する錯体では低スピン状態が誘起されることが判明した。これらの低スピン錯体種は高スピン錯体種に比べ著しく反応性が低いことが明らかとなった。(4)鉄3価イオン上で酸素分子が活性化を促進するため、空配位座を有する鉄3価カテコール錯体をデザインしたところ、酸素分子と迅速に反応するだけでなく、比較的安定な酸素錯体を形成することが明らかとなった。更に、酸素錯体の形成が可逆過程であることを明らかにした。(5)一方、マンガン2価セミキノン錯体は分子状酸素と反応し、定量的にキノンとマンガン2核(III,III)ビス-mu-オキソ錯体を形成した。また、この2核マンガン錯体の溶液にカテコールを加えたところ、マンガン2価セミキノン錯体が再生した。これらを基に、高効率のカテコール酸化触媒システムを構築することに成功した。反応機構を詳細に検討した結果、本システムは従来のカテコール酸化反応と異なり、分子状酸素を水に還元することが判明した。
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