研究課題/領域番号 |
14750684
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
合成化学
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研究機関 | 神戸大学 (2003) 岡山大学 (2002) |
研究代表者 |
網井 秀樹 神戸大学, 理学部, 助教授 (00284084)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2003年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2002年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 有機フッ素化合物 / 遷移金属触媒 / 触媒的不斉合成 / 含フッ素アミノ酸 |
研究概要 |
本研究は、フッ素系溶媒を反応媒体に用いる、極めて独創性の高い不斉合成反応の開発を目指すものである。 まず、本研究では含フッ素アミノ酸の触媒的不斉合成反応を行なった。後続の官能基変換の容易さを考慮して、ブロモ基を有するイミノエステルを基質に用いて反応を試みた。β-ジフルオロエナミンの臭素化によって得られたブロモジフルオロイミノエステル(1)の触媒的不斉水素化を検討した。触媒量のトリフルオロ酢酸パラジウム、触媒量のBINAP配位子を用い、反応溶媒としてトリフルオロエタノール(TFE)を用いると、化学収率75%、鏡像体過剰率88%という高いエナンチオ選択性で、目的のアミノエステル(2)を得ることに成功した。興味深いことに、この水添条件下では炭素-臭素結合の切断が起こらないことが確認できた。 引き続き、光学活性な生成物(2)の変換反応を行なった。アリルトリブチルスズとのラジカル的増炭反応、それに続くエステル部位の変換、脱保護を施すことにより、ジフルオログルタミン酸及びジフルオロプロリンの前駆体(3)を鏡像体過剰率88%で得ることに成功した。この化合物(3)に対し、オゾンを作用させると、炭素-炭素2重結合の解裂を伴い、ジフルオロプロリンの母体骨格となる5員環が形成できた。また、化合物(3)に対し、酸化ルテニウムを作用させると、ジフルオログルタミン酸の母体骨格となるジカルポン酸誘導体を得ることができた。さらなる化学変換を施し、特に保護基(Boc基またはCbz基)の導入に細心の注意を払った結果、保護ジフルオログルタミン酸及び保護ジフルオロプロリンを高い光学純度を保ったまま合成することに成功した。
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