研究課題/領域番号 |
14750699
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
高分子合成
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
大塚 英幸 九州大学, 先導物質化学研究所, 助教授 (00293051)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2004年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2003年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2002年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 高分子開始剤 / ラジカル重合 / モノマー挿入反応 / リビング重合 / 配列制御高分子 / マルチブロック共重合体 / マルチブロックコポリマー |
研究概要 |
本研究では、主鎖中に複数のリビング重合開始骨格を有する高分子開始剤を用いることで全ての開始骨格に対して「同時に」モノマーの挿入反応を行い、配列制御型高分子の合成を行うことを目的とした。最終年度である本年度は、ニトロキシド系精密高分子開始剤を利用して、モノマー挿入反応を行うことにより、マルチブロック共重合体の合成と物性評価を検討した。ニトロキシド系高分子開始剤の合成は、前年度までに確立した手法に応用して、テレケリックオリゴマーを用いた重付加反応により行った。具体的にはリビング重合開始骨格を有するジオールとポリ(テトラヒドロフラン)ジイソシアネート誘導体を用いて行った。重付加反応は、触媒としてジブチルスズジラウレートを用いて、DMF中で行うことで、定量的に対応する精密高分子開始剤が得られた。主鎖にポリ(テトラヒドロフラン)鎖を有する精密高分子開始剤に対するスチレン挿入反応はリビング的に進行し、挿入されるポリスチレン鎖の鎖長が制御され、マルチブロック共重合体を創製可能であることが明らかになった。得られた配列制御高分子の物性評価は、動的粘弾性測定、示差走査熱量分析、引張試験などにより行った。スチレンの挿入反応を制御すること得られた多様な長さのポリスチレン鎖を持つマルチブロック共重合体は、物性が系統的に変化することが示された。以上のように、本研究では精密高分子開始剤へのモノマー挿入反応を利用した配列制御高分子の開発に成功した。
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