研究課題/領域番号 |
14760109
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
林学
|
研究機関 | 独立行政法人森林総合研究所 |
研究代表者 |
長谷川 元洋 独立行政法人森林総合研究所, 木曽試験地, 研究員 (70343811)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2004
|
研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
|
配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2003年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2002年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
|
キーワード | 落葉分解 / 土壌動物 / リターケース / ヒノキ |
研究概要 |
ヒノキのようなサイズの小さい落葉の分解過程はこれまでのリターバッグ法では把握しにくい。この研究においては、大型土壌動物、中型土壌動物、微生物のそれぞれの分解過程における寄与を調べるために、メッシュサイズを変えたリターケースを14年度に開発し、ヒノキ落葉を封入したリターケースをヒノキ人工林内に設置した。この装置の有効性を検討する実験を行うため、15年度に2回回収した後、今年度は設置後18ヶ月目と23ヶ月目にリターケースの回収を行った。リターケース内のリターは湿重を計測後、ツルグレン装置によって土壌動物を抽出し、ケース内のヒノキ落葉の風乾重量を求めた。 設置後1年目では小さなメッシュ(すなわち土壌動物の侵入が少ないもの)で分解速度が大きくなる傾向があり、土壌動物による分解抑制効果が、示唆されたが、2年目では処理間の差がなくなった。理由としては土壌動物の遷移が起こり機能の転換が起こった、あるいは微生物の成長が土壌動物の影響よりも卓越するようになったなどが考えられる。分解初期において菌食性の種が優占する場合、土壌動物の菌に対する摂食が分解速度の低減につながることが知られているが、今回の装置においてそうした細かな差異が検出された可能性がある。 以上から細かな針葉の分解過程の追跡、さらに土壌動物の分解の機能を測定する装置として、リターケースは有効であると考えられた。 また、今回の研究を進める過程で、落葉分解過程と土壌動物群集の関係についての研究をまとめ、学会誌に発表した。
|