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イカ類におけるボディーパターンの機能と発達に関する行動学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 14760127
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 水産学一般
研究機関琉球大学 (2003)
特殊法人理化学研究所 (2002)

研究代表者

池田 譲  琉球大学, 理学部, 助教授 (30342744)

研究期間 (年度) 2002 – 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2003年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2002年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
キーワードアオリイカ / 行動 / ボディーパターン / 認知 / 社会 / コミュニケーション / 飼育 / 頭足類 / 脳 / コニュニケーション
研究概要

イカ類は発達した脳,神経系を基盤に瞬時で多彩な体色変化を伴うボディーパターンを示すが,これは個体間のコミュニケーションの重要な手段と考えられる.本研究は,イカ類の思考および水圏環境への適応性を理解するという観点から,ボディーパターンの機能とその発達過程を明らかにすることを目的に,アオリイカを対象に飼育個体の行動観察を中心とした以下の研究を実施した.
平成15年度は「遺伝,経験環境と連関したボディーパターンの発達過程の解明」を目指し,次のような事柄を実施した.初めに,孵化したアオリイカの行動を経時的に観察し,ボディーパターンが孵化期から成体期にかけてどのように発達するのかを追跡した.次に,同一雌個体より産出されたアオリイカ卵を様々な物理・心理的環境下で育成し,パターン発達の遺伝性と環境依存性を検討した.さらに,昨年度見出した鏡像自己認知について,ボディーパターンとの関連から観察した.これらを通じて,ボディーパターンは孵化直後から表出されるもののそのパターン数は成体に比べると少なく,成長に伴い増加すること、擬態効果を持つDownward V'sのようなパターンは若齢期のみに表出されてその後は発現しないこと,ボディーパターンの種類数は繁殖期において最高となり,雄間闘争におけるゼブラ縞,雄による産卵雌の保護行動時における威嚇斑点など特有なものを含むこと,ボディーパターンは遺伝的プログラムにより発現しているようであることなどを明らかにした.さらに,成体期であっても長期の隔離飼育といった異常環境に置かれると自己認知系が崩れ,通常は表出されない驚愕を示すボディーパターンを自己鏡像に向けることなどを明らかにした.これらおよび平成14年度の研究結果から,アオリイカにおいては同種個体の存在が重要であり,ボディーパターンにより自らの情動を同種個体に示すことで緻密な社会を形成して生残をはかっていることが考えられた.

報告書

(2件)
  • 2003 実績報告書
  • 2002 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

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