研究課題/領域番号 |
14760156
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
農業土木学・農村計画学
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
渡辺 晋生 三重大学, 生物資源学部, 助教授 (10335151)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2003年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2002年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | クラスレート・ハイドレート / 新エネルギー / 資源循環 / 土壌環境修復 / 凍土 / 凍上現象 / 一方向凍結法 / アイスレンズ / ハイドレート / 土壌環境 / 凍土・凍上 / 地球温暖化ガス / ガラスビーズ |
研究概要 |
本年度は土中のクラスレート・ハイドレートの生成・解離過程を明らかにすることを目的に、ガラス粉体とTHF水溶液を用いて様々な一方向凍結実験を行った。この結果、粉体中のハイドレートの成長形が、塩濃度、冷却速度、温度勾配、初期含水比などによって平滑なレンズ状、歪んだレンズ状、樹枝状、間隙状と異なることを明らかにし、結果を公表した。次に、粉体中にほぼ純粋な結晶として析出したレンズ状のハイドレート(ハイドレートレンズ)の成長過程を観察し、土の凍上現象の原因であるレンズ状の氷(アイスレンズ)との析出・成長・融解メカニズムの相違点をまとめ、論文として公開した(一部は投稿準備中)。 実際の凍土や海底堆積物中においてメタンハイドレートが生成するには、メメタンなどのガスの発生源の特定やその分布を知る必要がある。また、近年地球温暖化や宇宙開発、伝染病発生源などの観点から、凍土中の微生物についての知見が注目されている。そこで、メタン生成菌などの微生物を試料に混入し一方向凍結実験を行い、蛍光顕微鏡を用いてアイスレンズやハイドレートレンズ近傍の微生物の挙動を連続的に観察した。この結果、凍結の進行やレンズ状結晶の成長に伴う微生物分布の再配置、活性の低下などが明らかになった。また、微生物活性をもとに、レンズ状結晶近傍の温度環境をモニターする方法を模索した。次に、こうした被圧力下で微生物の活性がどのように変化するかを調べ、論文として公開した。また、土の凍結に関する知見をもとに、一方向凍結法を用いた土壌の浄化法について実験観察を行い、結果を論文にまとめた。 今後は、土の凍結に関するより基礎的なメカニズムを明らかにすると同時に、土の凍結と土壌微生物の関係を明らかにすることや土の凍結を効果的に利用する技術開発を行っていく必要があると思われる。
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