研究課題/領域番号 |
14760167
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物環境
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
岡田 啓嗣 北海道大学, 大学院・農学研究科, 助手 (30333636)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2003年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2002年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 複雑地形 / 熱収支 / 大気境界層 / 高層気象観測 / 局地気候 / 冷気湖 / 沈降加熱 / SAP FLOW |
研究概要 |
本研究は、地表面状態が四季で著しく異なる寒冷地域の複雑地形を対象に、水資源・農林気象資源・温暖化ガスの動態を把握するための基礎資料として、地表面および大気境界層の熱収支、それらの熱交換過程と局地気候の関係等を調べることを目的としたものである。 本年度は、昨年と同様の高層気象観測および熱収支観測と、盆地斜面の4高度における温位の観測等を行った。また高層気象観測時にはCO_2センサをゾンデに搭載し、CO_2濃度のプロファイル変化も同時に測定した。 昨年度までの結果から、冷気湖の解消過程では季節によらず上層大気の沈降による加熱の効果(沈降加熱)が極めて大きいことがわかっていた。本年度の検討により、逆転層解消時における沈降加熱は移流量の50〜80%であることがわかった。また、沈降加熱を生じさせる原因が、盆地外への大気の流出であることが示唆された。 地表近くのCO_2濃度は逆転層が形成される過程で増加し、解消される過程で減少したが、日中のCO_2濃度は下層から上層までほぼ一定の値であった。また、形成される逆転層の強度と濃度プロファイルの勾配は密接に関係していた。これらの事実から、CO_2の動態は局地気候と大きく関連しており、その解明が重要であることが示された。 また、高層気象データと4高度の温位観測データの比較により、温位観測データのみから逆転層形成・解消の連続観測が可能であることがわかった。今後は、この4高度の温位の連続観測データから、母子里盆地における年間を通じた逆転層形成・解消の特徴を検討していく。
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