研究課題/領域番号 |
14760170
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
畜産学・草地学
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研究機関 | 帯広畜産大学 |
研究代表者 |
瀬尾 哲也 国立大学法人帯広畜産大学, 畜産学部, 助手 (40301973)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2004年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2003年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2002年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 学習 / 行動制御 / 哺乳ロボット / ウシ / 誘導 / 自動哺乳装置 / ドリンクステーション / フィードステーション / フィールドステーション |
研究概要 |
子牛の群飼育では他個体への吸引行動(相互吸引)が多発する、哺乳のできない時間帯にもドリンクステーションを訪問するといった問題がある。そこで、代用乳摂取速度を遅くすることによって、哺乳直後の吸引およびステーション訪問行動を減少できるかどうか調査した。乳用子牛9頭を供試し、自動哺乳装置から1日当たり4Lの代用乳を4つの時間帯に分けて給与した(4回×1.0L)。自動哺乳装置のミキサーとニップルをつなぐホースの内径を変えることにより、代用乳摂取速度を変化させた(9mm、2mm)。15日間の試験期間を5つに分け、全頭に対し最初の3日間を9mm、次の3日間を2mmとし引き続きその順で反復した。各処理期間の3日目の9:00,15:00の哺乳開始時刻から哺乳終了後の1時間、20秒間隔の瞬間サンプリングで行動調査した。その結果、1回あたりの代用乳摂取時間は、9mm(56.9±10.3秒)と比べて2mm(305.1±57.3秒)の方が有意に長くなった(P<0.01)。相互吸引回数は、9mmの方が有意に少なかった(P<0.05)。また、物への吸引回数も9mmと比べて2mmの方が少ない傾向にあった(P=0.1)。無報酬時のドリンクステーション訪問回数およびその滞在時間は、両者とも2mmの方が有意に少なかった(P<0.01)。以上より、代用乳摂取速度を遅くすることにより、哺乳直後の吸引欲求を低下できると考えられた。 次に、退出口を短く改良したL字型ウォークスルードリンクステーションについて、その有効性を明らかにするため、多頭数飼養下での子牛のステーション訪問行動を現在普及している「従来型」と比較検討する試験を行った。その結果、ドリンクステーションをL字型に改良することにより、ドリンクステーション内での排泄を減少することができ、衛生面では改善できた。しかしながら、依然、従来型よりも哺乳の中断が多く認められた。これを防ぐには、哺乳中は後方からの進入を妨げる追い出し防止装置を設置するのが効果的であると考えられる。
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