研究課題/領域番号 |
14770034
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
薬理学一般
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
土屋 浩一郎 徳島大学, 薬学部, 助教授 (70301314)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2002年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | free radical / quercetin / flavonoids / EPR / iron / pathogenic bacteria / oxidative stress / NTA / liposome |
研究概要 |
1.Quercetinと亜硝酸は強酸性条件下(pH2-4)でガス状一酸化窒素(NO^・)の生成を促進するが、生理的pHではNO^・の生成はほとんど無い。そこで、quercetinが関与する微酸性〜中性条件下での亜硝酸由来NO^・生成系を検討した。 その結果、quercetin存在下、微量の鉄イオンが共存すると亜硝酸からのNO^・生成が促進されることを見いだした。さらに、1)quercetin単独による亜硝酸からのNO^・生成はpH5以上では起きないのに対し、この鉄-querceti系による亜硝酸からのNO生成は微酸性〜中性付近まで続くことが見いだされ、2)この反応は鉄とquercetinの比に依存しており、1:1の時に亜硝酸からのNO^・生成が最大となった。これらの結果により、亜硝酸からのNO^・の生成はquercetinが共存していることにより促進されるが、鉄が存在することで鉄-quercetin錯体が形成されて、この錯体が亜硝酸を強力に還元することで中性条件下でもNO^・の生成が起きると考えられた。 2.Quercetin-鉄-亜硝酸共存による、病原性微生物に対する抗菌活性の検討 生体内で鉄、quercetin、亜硝酸が高濃度に存在し、かつ微酸性〜中性の環境としては消化管内腔が考えられる。そこで細菌に対する、鉄-Quercetin-亜硝酸系による増殖抑制効果を検討した。病原体として腸炎ビブリオ(TRH産生株)と大腸菌(DH5α株)を用い、Quercetin-亜硝酸による作用を嫌気的培養条件下で検討したところ、両菌株とも濃度依存的に増殖が抑制され、特に培養条件がpH6.4の大腸菌株では濃度依存的に有意な増殖抑制効果が見いだされた。
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