研究課題/領域番号 |
14770039
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
薬理学一般
|
研究機関 | 神戸薬科大学 |
研究代表者 |
八木 敬子 神戸薬科大学, 薬学部, 助手 (00309436)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2003
|
研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
|
配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2002年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
|
キーワード | protein kinase C(PKC) / diacylglycerol / phosphatidylcholine / γプロテインキナーゼC / GFP標識 / トランスロケーション |
研究概要 |
Protein kinase C (PKC)の神経特異的サブタイプ(γPKC)の活性化の分子のメカニズムを解明するために、CHO-K1細胞、およびNG細胞を使用し、G蛋白共役型受容体刺激により生じるPhospholipase A2 (PLA2)産生物の関与を検討した。さらに、二色の異なる蛍光蛋白質を標識したγPKCの変異体を同一細胞に同時に発現させることで、細胞膜上で、PLA2産生物に反応するγPKCのドメインを決定した。 プリン受容体をUTPで刺激すると、γPKCは細胞質から細胞膜上へ一過性にトランスロケーションした。PLA2阻害薬(BELおよびAACOF3)は、UTPによるγPKCのトランスロケーションを短縮したが、diacylglycerol kinase (DAG)の阻害薬は影響しなかった。次に、γPKCのC1ドメインを欠損させた変異体(ΔC1-γPKC)と野生型γPKCを比較した場合、ΔC1-γPKCは有意にトランスロケーションを短縮した。しかしながら、C1ドメインのC1Aまたは、C1Bのいずれかのみを欠損させた変異体は野生型γPKCのトランスロケーションと変化がなかった。これらの結果から、CHO-K1細胞におけるプリン受容体刺激は、PLA2産生物を生じ、それら産生物がγPKCのC1Aおよび(または)C1Bサブドメインを介して、γPKCを細胞膜上に留める役割を果たすことが示された。神経培養細胞系でも同様な現象が確認され、神経系でのγPKCの活性化の遷延を引き起こすメカニズムの一部であることが示唆された。
|