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癌細胞の浸潤・転移に関与するアクチン細胞骨格制御蛋白質の機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 14770041
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 医化学一般
研究機関北海道大学

研究代表者

山本 隆晴  北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 助手 (80312346)

研究期間 (年度) 2002 – 2004
研究課題ステータス 完了 (2004年度)
配分額 *注記
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード細胞極性形成 / アクチン細胞骨格 / セブチン / フォルミン / PAK / 低分子量G蛋白質 / 出芽酵母 / ミオシン / F-アクチン / HIP1 / Eps15 / 細胞運動 / Rho / WASP / WIP / Hip1
研究概要

アクチン細胞骨格制御蛋白質は、細胞の癌化に密接に関与している。出芽酵母Bni1はフォルミンファミリーの蛋白質で、低分子量GTP結合蛋白質Rhoファミリーの標的蛋白質としてアクチンフィラメントの形成に関与している。Bni1と遺伝学的相互作用を示す蛋白質を探索したところ、RhoファミリーCdc42の標的蛋白質であり、PAKファミリーであるCla4を同定することに成功した。Bni1とCla4との遺伝学的相互作用の生理的意義を解明するために、温度感受性増殖を示すbni1 cla4二重変異株を作製し、その表現型を解析した。bni1 cla4二重変異株は出芽に必要不可欠なセプチンリングの形成に異常を示した。アクチンアセンブリー不能なbni1変異とcla4欠失変異の二重変異体も同様の異常を示したので、Bni1のアクチンアセンブリー活性がセプチンリング形成に関与していると考えられた。Bni1のアクチンアセンブリー活性はアクチンケーブル形成に必要不可欠である。V型ミオシンであるMyo2はアクチンケーブル上を移動し、極性成長に必要な物質を運搬する。myo2 cla4二重変異株もセプチンリングの形成に異常を示したので、アクチンケーブルを介した物質の運搬がセプチンリングの形成に関与していると考えられた。
一方、cla4変異は活性型Cdc42の増加を引き起こすことが知られている。bni1変異体にドミナントアクティブCdc42を発現させたところ、セプチンリングの形成に異常が見られた。また、Cdc42のGTPase-activating protein (GAP)の過剰発現が、bni1 cla4二重変異による増殖阻害を抑圧することも明らかになった。したがって、Cdc42の活性制御がセプチンリングの形成に重要であると考えられた。
これらの結果をもとに、フォルミンとPAKによる細胞骨格の制御機構をさらに解析することにより、細胞癌化の一端を解明できると考えている。以上のように、平成16年度の研究計画はほぼ達成されたと考えられる。

報告書

(3件)
  • 2004 実績報告書
  • 2003 実績報告書
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2004 2002 その他

すべて 雑誌論文 (2件) 文献書誌 (2件)

  • [雑誌論文] Septin ring assembly requires concerted action of polarisome components, a PAK kinase Cla4p, and the actin cytoskeleton in Saccharomyces cerevisiae2004

    • 著者名/発表者名
      Kadota, J.
    • 雑誌名

      Mol.Biol.Cell 15・12

      ページ: 5329-5345

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] The novel adaptor protein, MtilP, and Vrplp, a homolog of Wiskott-Aldrich syndrome protein-interacting protein (WIP), may antaqonistically requlate type I myosins in Saccharomyces cerevisiae.2002

    • 著者名/発表者名
      Mochida, J.
    • 雑誌名

      Genetics 160・3

      ページ: 923-934

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [文献書誌] Mochida, J.: "The novel adaptor protein, Mtilp, and Vrplp, a homolog of Wiskott-Aldrich syndrome protein-interacting protein (WIP), may antagonistically regulate type I myosins in Saccharomyces cerevisiae."Genetics. 160・3. 923-934 (2002)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] Mochida, J.: "The novel adaptor protein, Mti1p, and Vrp1p, a homolog of Wiskott-Aldrich syndrome protein-interacting protein (WIP), may antagonistically regulate type I myosins in Saccharomyces cerevisiae"Genetics. 160・3. 923-934 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

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