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テネイシン-C及びその新規レセプターによる癌細胞浸潤の解析

研究課題

研究課題/領域番号 14770060
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 病態医化学
研究機関三重大学

研究代表者

伊奈田 宏康  三重大学, 医学部, 講師 (90283522)

研究期間 (年度) 2002 – 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2003年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2002年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワードテネイシン-C / スプライシングバリアント / 癌細胞浸潤 / 癌細胞増殖 / 細胞間接着 / グルタミン酸結合蛋白類縁レセプター / レセプター
研究概要

癌浸潤における細胞外蛋白質の一つであるテネイシン-C(Tn-C)の役割について,そのスプライシング・バリアントに注目し研究を行った.Tn-Cの各スプライシング部位特異的抗体,各ドメイン蛋白質を用いた検討から,スプライシング部位を含むlarge type Tn-Cの発現が乳癌細胞の浸潤面および増殖能が高い細胞周囲に一致してみられること,スプライシング・ドメイン蛋白質がTn-C欠損マウス乳癌由来培養細胞の遊走能,増殖能を高めることを明らかにした.また,large type Tn-Cが,matrix metalloproteinase-9(MMP-9)の高発現を誘導し,さらにTGF-βとの協調作用がみられることを明らかにした.即ち,Tn-Cのスプライシング・ドメインが癌細胞の浸潤能を直接高める機能ドメインであることを明らかにし,Tn-Cが癌細胞の病態進展に関与するTGF-βと協調して,細胞外基質の産生・分解に関わり,癌浸潤に密接に関与することを示唆した.更に,スプライシング・ドメインに結合する蛋白質として,新たに膜7回貫通型レセプターと推定されるグルタミン酸レセプター類縁蛋白質を同定した.グルタミン酸レセプターは,シナプスにおける情報伝達だけでなく,シナプス間接着,細胞形態等に重要な役割を果たすことが示されている.グルタミン酸レセプター類縁蛋白質とTn-Cとの結合は,癌細胞における細胞・基質間,細胞・細胞間に新たな接着,情報伝達機構が存在する可能性を示唆し,癌浸潤のさらなるメカニズム解明につながることが期待される.そこで,新規蛋白質の転写後修飾(糖鎖修飾)を考慮にいれ,培養細胞系を用いた大量のrecombinant蛋白質発現系を構築し,特異的抗体を作成し.詳細なメカニズムの解析を試みている.

報告書

(2件)
  • 2003 実績報告書
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Kalembeyi I: "Tenascin-C upregulates matrix metalloproteinase-9 in breast cancer cells : direct and synergistic effects with transforming growth factor beta1"Int.J.Cancer.. 105(1). 53-60 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] Tsunoda T: "Involvement of large tenascin-C splice variants in breast cancer progression"Am.J.Pathol.. 162(6). 1857-1867 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] Ilunga K., Inada H., et al.: "Tenascin-C Upregulates Matrix Metalloprotenase-9 in Breast Cancer Cells : Direct and Synergistic Effects with Transforming Growth Factor-β"International Journal of Cancer. (in Press).

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] Tsunoda T., Inada H., et al.: "Involvement of Large Tenascin-C Splice Variants in Breast Cancer Progression"American Journal of Pathology. (in Press).

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

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