研究課題/領域番号 |
14770072
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
人体病理学
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研究機関 | 富山医科薬科大学 (2003) 金沢大学 (2002) |
研究代表者 |
常山 幸一 富山医科薬科大学, 医学部, 助教授 (10293341)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2002年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 胆道アレルギー / 原発性胆汁性肝硬変 / 肝内結石症 / ケモカイン / サイトカイン / 胆管上皮細胞 / 細菌菌体成分 / ケイモカイン |
研究概要 |
「胆汁〜胆管上皮〜炎症細胞」相互関係は「空気中のアレルゲン〜気道上皮〜炎症細胞」相互関係に類似しており、胆道系疾患へのアレルギー機序の関与が推察される。本研究では「胆道アレルギー」という新しい切り口での肝胆道系炎症性疾患の病態評価を目的としている。平成15年度は2年計画の最終年度にあたり、以下に示すいくつかの結果を得た。 1.原発性胆汁性肝硬変(PBC)や原発性硬化性胆管炎(PSC)、肝内結石症(IHL)等の肝疾患は胆管上皮のサイトカイン過剰産生や胆汁中のアレルゲン物質の存在など気道アレルギーとの類似点が多く、これらの疾患を胆道系アレルギー疾患という新たな概念で再整理する必要がある。 2.肝胆道系に発生する炎症性偽腫瘍や従来血管系の異常とされてきた特発性門脈圧亢進症(IPH)にも門脈域の局所免疫細胞バランスの破綻が確認され、一部は胆道アレルギーの関与が示唆される。 3.アレルゲンとして免疫反応のトリガーとなる物質は、菌体成分などの外来抗原以外に、酸化や糖化など種々の修飾を受けた自己抗原や、肝臓で代謝される薬物の最終代謝産物である可能性がある。 胆道アレルギーの関与が疑われるPBCやIHLなどは、いくつかの異なる病因が複雑に関与する症候群であると考えられる。これら疾患の病態生理を正確に認識・評価するためには、形態像、遺伝子背景、血清生化学データを再整理し、いくつかの亜型に分類する試みが必要と考えられる。
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