研究課題/領域番号 |
14770101
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
実験病理学
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
中島 正洋 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 講師 (50284683)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2003年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2002年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 甲状腺癌 / 放射線 / Wnt伝達経路 / β-catenin / cyclin D1 / Pin1 |
研究概要 |
[背景]チェルノブイリ原発事故汚染地域(チェ地域)の甲状腺乳頭癌(PTC)でのβ-catenin胞体内発現やcyclin D1過剰発現への、β-catenin遺伝子(CTNNB1)とAPC発現の関与を検討した。Pin1がcyclin D1転写を調節することが示され、その発現も検討した。[方法](1)チェ地域のPTC凍結組織14例より核酸を抽出しCTNNB1 exon3の変異をPCR-SSCPとシークエンスで解析(2)チェ地域の濾胞腺腫(FA)とPTC各14例のcyclin D1転写レベルをreal-time PCRで解析、β-catenin発現との相関を検定(3)PTCのパラフィン切片上でのAPC発現を免疫組織化学的に検討(4)FAとPTCでのPin1発現をRT-PCRと免疫組織化学により解析し、β-catenin発現との相関を検定[結果](1)PTC14例にCTNNB1 exon3の変異はなかった。(2)cyclin D1転写過剰発現はFAの45.5%、PTCの54.5%であった。β-catenin胞体内発現はFAの85.7%、PTCの100%に認めたが、FAでは全例弱陽性であった。cyclin D1と胞体内β-cateninの発現レベルに有意な相関を認めた(p=0.045)。(3)PTC全例にAPC蛋白の発現を認めた。(4)Pin1の過剰発現はFAの28.5%、PTCの100%で、PTCのPin1発現はRT-PCRで確認した。Pin1と胞体内β-cateninの発現レベルに正の相関を認めた(P<0.001)。[考察]FAにcyclin D1 mRNA過剰発現を認め、甲状腺腫瘍のcyclin D1転写活性の亢進は早期のイベントであるのかも知れない。PTCのβ-catenin胞体内蓄積とcyclin D1過剰発現への、CTNNB1 exon3変異やAPC蛋白発現低下ではない、Pin1を介したWnt伝達系活性化の関与を示唆する。
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