配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2004年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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研究概要 |
一連の研究により血管壁のヒスタミンネットワークの解明と動脈硬化との関連が一段と明らかになった。研究結果の要点を列記する。 1.平滑筋細胞とヒスタミン ヒスタミンはヒスタミンH1受容体を介して、c-fos,NF-kBを刺激、増殖、メタロプロテアーゼの産生、iNOSの産生を亢進させる。 2.血管内皮細胞とヒスタミン ヒスタミンはヒスタミンH1受容体を介して、VCAM-1,ICAM-1の発現を亢進させる。 3.モノサイトとヒスタミン ヒスタミンはヒスタミンH2受容体を介して、Lox-1,CCR2,MCP-1の産生を亢進させる。 4.マクロファージとヒスタミン ヒスタミンはヒスタミンH1受容体を介して、TNFa,IL-6の産生を制御する。 5.GM-CSFはモノサイトのマクロファージヘの分化(動脈硬化の進展に重要)を刺激するが、この過程においてGM-CSFはヒスタミン合成酵素の合成を刺激し、ヒスタミン産生を亢進させると同時に、ヒスタミンH1受容体の発現を亢進させる。 以上により、今回の一連の研究はモノサイト-マクロファージ系によるヒスタミン産生をGM-CSFが制御し、複雑なヒスタミンネットワークが深く動脈効果の進展に関与している事を明らかにした。
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