配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2003年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2002年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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研究概要 |
現在までにサルモネラの腸管上皮細胞の侵入にはType3secretion systemという蛋白を分泌する細菌の機能が非常に重要であることが明らかになっている。Type3secretion systemは多くの病原細菌に共通の蛋白分泌装置と考えられ、その働きは病原性を発揮するのに必要な蛋白の分泌と考えられている。そして、チフス菌にも同じType3secretion systemがあることも明らかになった。サルモネラのType3 secretion systemからはSipA,SipB,SipC,SipD,SseA,SseB,SseC,SseDなどの腸管上皮細胞侵入やマクロファージ中での生存・増殖に関与した蛋白が分泌される。さらに、これら分泌された蛋白は宿主の細胞に注入されることが証明されている。私たちの研究では、これらの分泌性蛋白に注目し、SseA,SseB,SseC,SseDが宿主の細胞内に入ってから細胞内でどのような働きをするのかを明らかにすることを目的としている。はじめに、酵母を用いたTwo-Hybrid Systemを利用してSseD分泌蛋白が宿主の細胞内に入ってからどのような蛋白と相互作用があるかを探した。スクリーニングを行った結果,約60個の相互作用がありそうなコロニーを得ることができた。この中でマクロファージ細胞内に存在しそうな蛋白である、チロシンリン酸化酵素、イムノグロブリン結合蛋白を選び、細胞内でSseD蛋白と実際に結合しているかを免疫沈降法で確認した。このうち,チロシンリン酸化酵素,イムノグロブリン結合蛋白は実際にはSseD蛋白との結合はないものと考えられた。約60個の相互作用がありそうなコロニーのうち可能性の高いものからさらに免疫沈降法で確認を続けたが、実際にSseDと結合するものは見つかったが、結合自体が特異的な結合ではなかった。また、結合してもその後に続く反応が見られないものばかりであった。これらのことより、SseDと結合する蛋白で有意義なものは発見することができなかった。また、SseDがマクロファージ内の増殖に関与するというデーターも得られなかった。
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