研究課題/領域番号 |
14770194
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
公衆衛生学・健康科学
|
研究機関 | 独立行政法人産業医学総合研究所 |
研究代表者 |
北村 文彦 独立行政法人産業医学総合研究所, 有害性評価研究部, 研究員 (20301145)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2003
|
研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
|
配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2003年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2002年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
|
キーワード | 悪性胸膜中皮腫 / アスベス / p53 / アスベスト |
研究概要 |
本年は最終年度であるので2年間の総括を行う。14年度は、以前より続けていたアスベスト曝露例の悪性胸膜中皮主患者から得られた腫瘍組織(パラフィン包埋)より抽出したDNAを用いた研究(p53、ras遺伝子の解析)の結果を最終的に英文誌に発表することができた。結果の概要は、ras遺伝子には遺伝子変異を認めなかったが、p53遺伝子には一例の変異が認められた。ras遺伝子の結果は、様々な先行研究の結果と一致したが、p53遺伝子の場合は我々の先行研究を含め一部食い違う結果の可能性も示された。しかし、様々な悪性腫瘍で変異が認められており、さらに最近ますますとその役割に注目を浴びているp53遺伝子に、なぜ悪性胸膜中皮腫の腫瘍組織では変異が起こりにくいのか。少数ではあるが認められる変異例は他の症例とどのような条件が異なるのか。といった疑問が残された。それに引き続き14,15年度は新たなアスベスト曝露歴および曝露アスベストの種類まではっきりした悪性胸膜中皮腫例を集め、p53遺伝子の解析を行ってきた。すべてを15年度中に終了させる予定であったが、症例選定と患者情報の収集に手間取り遺伝子解析を開始するのが遅れた。現在、今までに行ってきた結果とほぼ同様のp53遺伝子の変異はほとんど認められていない状態であるという結果が出てきている。しかし、まだまだデータとしては不十分であるため今しばらく引き続き検討を行っているところである。
|