研究課題/領域番号 |
14770244
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器内科学
|
研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
小室 理 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (40343537)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2003
|
研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
|
配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2003年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2002年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
|
キーワード | CHC / CTL / 細胞周期 / 慢性C型肝炎 / 樹状細胞 |
研究概要 |
§CHC症例のCD8細胞におけるHCV感染動態と細胞周期制御分子の発現 1、CD8細胞におけるHCV感染動態 CHCの末梢血CD8細胞よりRNAを抽出、HCVプラス鎖、マイナス鎖特異的プライマーを用いたPCRによりHCV感染動態を解析したところ、80%の症例でHCVの存在を認めた。 2、HCV陽性CD8細胞の細胞周期動態 HCV陽性CD8細胞をHCVペプチドパルスDCで刺激し細胞周期動態をDNA結合蛍光色素を用いFACSによるプロイデイパターン解析により評価したところ多くがS期にあった。 3、HCV陽性CD8陽性T細胞における細胞周期制御分子の発現 HCV陽性CD8細胞かちRNAを抽出、サイクリンD1-3、CDK4/6、サイクリンE、CDK2、サイクリンAの正の制御因子、CDK4インヒビターのP15、16、18、19、Cip/Kipインヒビターファミリーのp21、p27、p57の遺伝子発現動態を検討したところ、CDK2、サイクリンAの発現が見られたが、HCV陰性CD8細胞でも同様の発現がみられた。 4、HCV遺伝子導入T細胞における細胞周期制御分子の発現 樹立化ヒトCD8細胞株にHCVコア、NS5AタンパクcDNAを組込んだpcEF39neo プラスミドを用いHCVコア、NS5Aタンパク遺伝子を導入、HCVペプチドパルスDCで刺激した際の細胞周期制御分子の遺伝子発現量を測定したが、細胞周期制御分子の遺伝子発現量はコントロールプラスミドを導入したクローンと比較して変化が見られなかった。 以上より、CHCのCD8陽性細胞にはHCV感染が認められるものの、その細胞周期制御分子の発現は非感染細胞と差異がなく、CTL誘導不全の原因とは考えにくいと思われた。 なお本研究に用いた検体採取に際しては、患者に説明し本人の承諾を得て実施した。
|