研究課題/領域番号 |
14770246
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
小池 和彦 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (30317953)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2002年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | PBC / AMA / B細胞 / レセプターエデイテイング / 原発性胆汁性肝硬変症 / 抗ミトコンドリア抗体 |
研究概要 |
本研究は原発性胆汁性肝硬変症(PBC)の疾患特異的自己抗体である抗ミトコンドリア抗体(AMA)の産生が、PBC発症に関与する自己免疫反応により誘導される一次的現象か、発症誘因と推定される細菌感染により誘導される二次的現象かを鑑別することを目的とし、レーザーマイクロダイゼクション法により収集した肝内浸潤B細胞のレセプターエデイテイング解析、免疫グロブリン重鎖可変部領域(VH)遺伝子のレパトア、塩基配列解析を行った。本年度はAMA産生B細胞のVH遺伝子レパトア、塩基配列の解析を行った。 PBCの末梢血よりB細胞を分離し、EBVでトランスフォームしlimiting dilution法によりAMA産生クローンの樹立を試みたところ、3個のAMA産生クローンを得ることが出来た。この各クローンよりmRNAを抽出し、各遺伝子ファミリー特異プローブを用いRT-PCRを施行、健常人germlineの成績を対照にサブファミリー発現の偏りを検討したところ、PBC患者由来のクローンではV5、V8が優位に使用されていることが明らかとなった。ついでAMA産生B細胞クローンが高率に使用しているサブファミリー特異プローブを用いRT-PCRを施行、得られた産物をクローニンク後に塩基配列を解析し各VH遺伝子のsomatic mutation、CDR部位のmutationの有無を検討したが、いずれにおいてもmutationは認めなかった。以上よりPBCにおけるAMA産生B細胞ではレセプターエデイテイングが生じているとは考えられず、真に自己抗体産生細胞か疑問が残る結論となった。 なお、本研究で患者から試料堤供を受ける際は主治医が研究責任者とともに、あらかじめ学内倫理委員会に提出し承諾を得た実験計画書・説明書を用いて説明し、患者の理解と同意が得られた場合にのみ試料を提供していただき実験に供した。
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