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ウィルス・真菌・抗酸菌肺感染症に対する肺胞マクロファージによる自然免疫―顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)および転写因子PU.1の役割―

研究課題

研究課題/領域番号 14770268
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 呼吸器内科学
研究機関山形大学

研究代表者

柴田 陽光  山形大学, 医学部, 助手 (60333978)

研究期間 (年度) 2002 – 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2002年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワード肺胞マクロファージ / GM-CSF / PU.1 / 自然免疫 / アデノウイルス / インテグリン / PI3K / 転写因子
研究概要

肺における自然免疫において肺胞マクロファージ(AM)は中心的役割を演じている。顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)はAMの終末分化に必須であると考えられている。事実、GM-CSF欠損マウスでは、AMが未分化であるため、自然免疫力が低下し細菌や真菌に対し易感染性となる。近年、転写因子であるPU.1が、AM特有の蛋白の遺伝子プロモターに作用し、AMの終末分化をもたらすことが解明された。以前、我々はGM-CSF欠損マウスにおいてPU.1が欠損していること示した。アデノウィルスは呼吸器感染症の重要な一因を占めている。GM-CSF/PU.1がこれらの感染症に対する自然免疫にどのように寄与しているかをGM-CSF欠損マウスを用いて、さらにGM-CSF欠損AM細胞株mAMとそれにPU.1を強制発現する細胞株mAM+PU.1を用いて検討した。
GM-CSF欠損マウスにおいては、アデノウィルスの肺からのクリアランスはコントロールに比し低下し、AMへの取り込みが傷害されていた。mAMとmAM+PU.1に対してアデノウイルスの取り込み能を評価したところ、PU.1強制発現にて取り込み量は著明に増大した。これよりGM-CSFはPU.1を介してウイルス取り込み能を発揮することが示された。AMへのアデノウィルスの取り込みは細胞表面のインテグリン(CD11b,CD51)によってもたらされると報告されている。CD51の発現はPU.1強制発現にて大きな変動は認めなかったが、CD11bの発現はPU.1強制発現にて著明に亢進した。さらにマクロファージの貪食にとって重要であると報告されているPI3K p110γの発現はmAMにて減少しており、PU.1強制発現にて改善した。
以上より、AMによるアデノウィルスに対する自然免疫におけるGM-CSF/PU.1の重要性が示された。

報告書

(2件)
  • 2003 実績報告書
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Berclaz PY, Zsengeller Z, Shibata Y, et al.: "Endocytic internalization of adenovirus, nonspecific phagocytosis, and cytoskeletal organization are coordinately regulated in alveolar macrophages by GM-CSF and PU.1."Journal of Immunology. 169. 6332-6342 (2002)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 柴田 陽光, 佐田 誠: "肺胞マクロファージの分化機構"呼吸. 23.1. 19-24 (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

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