研究課題/領域番号 |
14770270
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
呼吸器内科学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
中村 晃 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助手 (40343090)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2002年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 睡眠時無呼吸症候群 / オレキシン / ノックアウトマウス / whole body plethysmography / 呼吸化学調節 / 睡眠ステージ / Sudden Infant Death Syndrome / マウス / Whole body plethysmography |
研究概要 |
本研究の目的は、睡眠時無呼吸症候群の原因遺伝子の候補としてオレキシン遺伝子の本症への関与を検証することであった。 まずその準備段階として、正常なマウスを用いて覚醒・睡眠状態と呼吸状態の評価を同時に行う方法を確立した。麻酔下にて野生型正常マウスの頭蓋骨・頸筋に電極埋込み手術を行い、手術後十分な回復を待ってから、脳波と頸筋筋電図、及びボディープレチスモグラフィーによる呼吸測定とを同時に行った。測定時間はマウスの非活動期である昼間の6時間とし、睡眠段階は、脳波と筋電図から判定し、覚醒期、急速眼球運動(REM)睡眠期、徐波(SWS)期の3種に分類した。2種類の睡眠時無呼吸、すなわち、post-sigh apneaとspontaneous apneaとが観察された。前者はSWS期に、後者はREM睡眠期に主に認められた。単位時間当りの睡眠時無呼吸の頻度はREM期に高かった。また、観察された全ての睡眠時無呼吸において肋間筋の活動が停止していた事から、マウスの睡眠時無呼吸は中枢型であると考えられた。マウスの睡眠時無呼吸はヒトの小児期のそれと類似している事が明かになった。 次に上記の方法により、オレキシンノックアウトマウスと正常対照マウスの、睡眠時無呼吸、および睡眠覚醒状態別の呼吸化学受容器反射とを調べ比較検討した。その結果オレキシンノックアウトマウスで(1)睡眠時無呼吸の増加と(2)覚醒時の高炭酸ガス換気応答の低下とが観察された。オレキシン遺伝子の欠損は、睡眠時無呼吸の原因の一つであると結論された。
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