研究課題/領域番号 |
14770393
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
皮膚科学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
樋口 哲也 医科歯科大, 助手 (00334425)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2002年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | B細胞 / CD40 / 自己免疫疾患 / SLE / トレランス |
研究概要 |
B細胞上にCD40リガンド(CD40L)を過剰発現する遺伝子導入マウス(CD40L遺伝子導入マウス)を作成した。このマウスを通常環境下で飼育し、自己免疫疾患の発症について解析したところ、抗核抗体、抗ssDNA抗体、抗dsDNA抗体等の自己抗体の産生や、尿中に蛋白質の漏出を伴う個体が認められた。またこれらのマウスを解剖し病理学的検討をしたところ、免疫グロブリンの沈着を伴う糸球体腎炎を発症を認めた。これらの結果に遺伝子非導入マウスとの間に有意差を認めたため、このCD40L遺伝子導入マウスがSLE様自己免疫疾患を発症することを報告した。ヒトSLE患者やSLEのモデルマウスであるBXSBマウスでは、通常T細胞に発現するCD40Lが、B細胞上に異所的に発現することが報告されており、今回作成したCD40L遺伝子導入マウスは、ヒトSLEの病態のモデルマウスとなりうると考えられた。 さらに、CD40シグナルの過剰によるB細胞の自己トレランスの破綻について解析するため、CD40L遺伝子導入マウスと抗DNA抗体遺伝子(免疫グロブリン重鎖)導入マウスとの交配し、B細胞の大多数が自己反応性をもつCD40L遺伝子導入マウスを作成したところ、このマウスにおいて抗DNA抗体の産生を認め、トレランスの破綻を認めた。さらにフローサイトメトリーの解析から、CD40刺激は骨髄内での未熟B細胞段階でのトレフンスには影響は認められなかったため、末梢での未熟B細胞のトレランスを破綻させることが示唆された。
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