研究課題/領域番号 |
14770440
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
放射線科学
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
船木 善仁 東北大学, サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター, 助手 (50261491)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2003
|
研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
|
配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2002年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
|
キーワード | C-11標識ドネペジル / アセチルコリンエステラーゼ / Dynamic positron autoradiography / PET |
研究概要 |
種々の刺激を受けたラット脳切片における[^<11>C]donepezilの動態変化 Dynamic positron autoradiography法を用いたラット脳スライスへの取り込み実験の結果、[^<11>C]donepezilは大脳皮質に比べ線条体に高く取り込まれることが示された。この結果はin vitro、in vivoにおける結合実験の結果を支持するものだった。また、非放射性donepezilを予め添加しておくことによってその取り込みが低下することからこの取り込みは[^<11>C]donepezilの特異的結合を示している可能性が考えられた。緩衝液を高カリウム溶液(50mM)に変更した[^<11>C]donepezilの取り込み実験では、線条体における取り込みは対照群に比べ低下した。高カリウム緩衝液を用いると神経細胞に脱分極作用が起き、神経伝達物質の放出が起こる。実際に高カリウム緩衝液中のACh濃度を測定したところ、その濃度は対照群に比べ時間と共に増加していった。すなわち、AChの濃度に依存して[^<11>C]donepezilの取り込みが低下することから、AChEに対する[^<11>C]donepezilの結合は、内在性のAChと競合反応を起こす可能性が考えられた。このことから、[^<11>C]donepezilがPETにおいてAChEの機能解析のみならず、AChの放出を解析できる放射性薬剤になりうる可能性が期待された。
|