研究課題/領域番号 |
14770484
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 大阪薬科大学 |
研究代表者 |
平田 雅彦 大阪薬科大学, 助手 (00268301)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2002年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | VEGF / チロシンキナーゼ / 癌 / 診断 / 放射性薬剤 / 血管新生 / 放射性医薬品 / 放射性ヨウ素 / SPECT |
研究概要 |
VEGF受容体は受容体型チロシンキナーゼ(VEGFR-TK)は、腫瘍血管内皮において発現が亢進し、異常な活性化が報告されている。したがって、VEGFR-TK活性を反映する放射性医薬品の開発は、増殖や転移といった癌の特性診断に有用であると考えられる。本研究では、リード化合物としてVEGFR-TK阻害剤であるキナゾリン誘導体に着目し、VEGFR-TK活性診断可能な新規SPECT用癌診断薬剤の開発を計画した。 VEGFR-TKに対する構造活性相関を基に、キナゾリン環の7位にpropoxy側鎖でつながれた種々の塩基性置換基を導入した4-phenoxyquinazolineをドラッグデザインし合成した。次に、対応する無担体の放射性ヨウ素標識体を有機スズ-ヨウ素交換反応により、収率よく合成することができた。 得られた新規誘導体のVEGF刺激によるヒト臍帯血管内皮細胞の増殖阻害作用について検討した。その結果、得られた誘導体は、VEGFR-TKに対する高い阻害活性を有するとともに、VEGFによる増殖刺激を持続的に阻害することが確認された。また、PC-3担癌マウスを用いたインビボの検討において、いずれの^<125>I標識体も、投与24時間後で、高い癌集積性を示すとともに、良好な癌対組織比を示した。特に、molpholinopropoxy基を導入した6-ethoxy-4-(3-[^<125>I]iodophenoxy)-7-(3-molpholin-4-yl-propoxy)quinazolineは、他の誘導体に比べ2倍以上高い癌集積量を示し、本標識化合物にVEGFR-TK活性を反映するSPECT用癌診断薬剤としての可能性が示唆された。
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