研究課題/領域番号 |
14770510
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
精神神経科学
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
日野 博昭 横浜市大, 医学部, 助手 (00336570)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2004年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | FTDP-17 / グリア細胞 / リン酸化タウ / 免疫電顕 / Tufted Astrocyte / タウ陽性直細管 / 4リピートタウ / 炎症性メディエーター |
研究概要 |
われわれはタウ遺伝子に新たな変異を認めたFTDP-17の1剖検例を報告した(Isekiら,Acta Neuropathol,102.)。本例ではGFAP染色性の低下したタウ陽性アストログリアが多数増生し、タウ免疫電顕でグリア細線維へのリン酸化タウ集積を認め、pretangle neuron、と共にタウ自身の線維形成性が乏しいものであった。本報告でFTDP-17に出現するリン酸化タウはabnormal filament以外への様々な細胞内器官へ蓄積する可能性を示唆した。今回、上記の研究を発展させ、化学または酵素反応によりグリア細線維へのタウ結合を外し、GFAP染色性や免疫電顕によりグリア細線維の形態を検討し、リン酸化タウの集積機序を解明することを目的に研究を行った。 パラフィン切片上にて脱タウを試みた。試薬としてタウの抽出時に使用される尿素やプロテアーゼKなどのほか、各種の試薬や蛋白酵素を使用したが、どれも確実な結果が得られなかった。 ABC法によるDAB発色のタウ(AT8)免疫電顕では、神経変性の強い側頭葉・前頭葉前方の皮質にアストログリアが多数みられた。これらアストログリアはAT8陽性の直細管で充満されていた。変性の軽い頭頂葉皮質ではアストログリアの増生は認めず、ライソゾームと思われる構造内にAT8陽性小胞が多数取り込まれたグリア細胞が散在した。一部にAT8陽性直細管をもつものもみられたが、変性の強い部位と比較してごく小数であった。 今回の結果ではグリア細線維へのリン酸化タウ集積はみられず、いわえるTufted Astrocyteでみられるタウ陽性直細管にほぼ類似した構造を認めた。これはナノゴールド法とABC法の違いによるものであり、リン酸化タウはグリア細線維に集積していないと考える方が、これまでの報告からすると妥当と考えられる。今後は本例におけるアストログリアの形態と分布を再度検討することが必要である。
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