研究課題/領域番号 |
14770520
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
精神神経科学
|
研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
山本 正史 久留米大, 医学部, 助手 (70343704)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2004
|
研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
|
配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2003年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2002年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
|
キーワード | 統合失調症 / 聴覚誘発事象関連電位 / 視覚誘発事象関連電位 / 探索眼球運動 / 情動刺激 / 生物学的指標 / 音声情動刺激 |
研究概要 |
研究代表者は、健常者および精神分裂病者(以下、統合失調症者)における聴覚・視覚誘発誘発事象関連電位のP300成分に対する視覚刺激(悲しみ、怒り、喜び等)による情動の影響を研究、発表してきた。本研究の第1の目的は、事象関連電位の情動による影響を研究・分析し統合失調症者の特定を解明することである。しかしながら、事象関連電位測定において抗精神病薬の影響は否定できず、現在研究代表者は、同じ研究グループの研究者とともに未治療統合失調症者において情動関連事象関連電位を計測中であり、未治療の患者様では、陰性負荷である赤ん坊「泣き」写真条件では、健常者より事象関連電位のP300成分の振幅・面積は減少するが、陽性感情負荷である「笑い」写真条件では、健常者群と有意な差は観察されないようである。すなはち、情動惹起視覚誘発P300成分は、統合失調症者の有用な生物学的指標となりえるのではと考えている。さらに、統合失調症者の亜型(妄想型と非妄想群等)を検討中であり、破瓜型を初めとする非妄想群では、P300成分の振幅・面積の減少が顕著なようである。現在、症例を増し、治療(服薬)後の回復過程の経時的観察を詳細に行っているとともに、さらなる情動の影響が観察可能な視覚刺激を考慮中である。第2の目的は、申請した機器を使用し事象関連電位と同時に探索眼球運動を記録を施行することであり、現在新しい眼球運動計測機器(ナックV8)を脳波測定機器と組み合わせ計測可能なシステムを構築中である。探索眼球運動計測においては、現在、視覚刺激に追加して、「泣き声」や「笑い声」という聴覚情動負荷も行い、さらなる情動の影響を主に健常者において詳細に検討している。
|