研究課題/領域番号 |
14770531
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
血液内科学
|
研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
江藤 健一郎 熊本大学, 医学部附属病院, 助手 (80332873)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2003
|
研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | 成人T細胞白血病 / 発がんメカニズム / メチル化 / 癌関連遺伝子 |
研究概要 |
成人T細胞白血病(ATL)の発がんメカニズムの中で、がん細胞側の遺伝子変化はいまだ不明な点が多い。我々は、DNAメチル化が発がんに関与しているのではないかと推測し、ATL細胞に特異的にメチル化されている遺伝子を調べることにした。具体的には、サブトラクション法の一種であるMCA/RDA法を用いて、同一症例のATL発症後の細胞から抽出したDNAと発症前のDNAを比較し、56種類のDNA断片を単離した。次に、単離したDNA領域のメチル化の程度をcombined bisulfite restriction analysis(COBRA)法にて解析し、実際にメチル化が起きていることを確認した。そして実際にメチル化が生じていたDNA断片の近傍にある、遺伝子をBLAST法によって調べ、それらの遺伝子発現をATL細胞株について解析したところ、Kruppel-like factor 4(KLF4)、early growth response 3(EGR3)、Versican、prostaglandin D2 receptor(PTGDR)、beta-2 adrenergic receptor(ADRB2)などの遺伝子の発現がATL細胞株において抑制されていることが判明した。中でも、チェックポイント遺伝子であるKruppel-like factor 4(KLF4)に注目し、アデノウイルスベクターを用いてATL細胞株にKLF4を強制発現させたところ、アポトーシスを誘導した。このことはATLにおいて、KLF4のメチル化が発がんに関与している可能性を示唆する。
|