研究課題/領域番号 |
14770551
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
腎臓内科学
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
森田 恭子 徳島大, 医学部, 助手 (40244777)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2003年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2002年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 1α-Hydroxylase / ビタミンD代謝異常 / リン |
研究概要 |
伴性家族性低リン血性ビタミンD抵抗性くる病(XLH)は、腎近位尿細管におけるリン再吸収障害によって過リン酸尿、低リン血症を生じ、くる病・骨軟化症を呈する疾患である。本疾患は著しい低リン血症にも関わらず血中1,25(OH)_2D_3濃度は正常あるいは低値を示し、1α水酸化酵素反応が低リン刺激に対し適切に応答しない。我々は、このビタミンD代謝異常のメカニズムを解明するため、リンによる1α水酸化酵素遺伝子発現調節について検討し、ヒト1α水酸化酵素遺伝子上流域にリン応答配列(E-box)を見出した。このリン応答配列は、転写開始点上流約0.5kbに位置しており、マウスにおいても高度に保存されていた。そこで今回、見出したリン応答配列に結合するタンパク質をゲルシフトアッセイにて検討した結果、この配列に結合するタンパク質はUSF-1であることが明らかとなった。次に、USF-1の1α水酸化酵素遺伝子の転写活性に及ぼす影響を検討するため、マウス腎近位尿細管(MCT)細胞を用いてルシフェラーゼアッセイを行った。その結果、リポーターの転写活性は、USF-1濃度依存的に上昇し、ビタミンDによる転写抑制作用はUSF-1濃度依存的に解除されることが確認された。さらに、正常マウスおよびXLHのモデル動物であるHypマウスを用いて、低リン食、高リン食投与によるUSF-1遺伝子の発現量の変化をRT-PCRで検討した。その結果、正常マウスではUSF-1遺伝子の発現量は、低リン食投与で上昇したが、Hypマウスでは変化は見られなかった。近年、XLHと非常に類似した病態を示す常染色体優性遺伝性低リン血性くる病(ADHR)及び腫瘍性骨軟化症の解析結果から新規リン利尿性液性因子FGF23が同定され、FGF23の投与が低リン血症だけでなくビタミンD代謝異常をも惹起することが明らかとなった。そこで、FGF-23がUSF-1の発現に及ぼす影響について検討するため、C末端側にmycタグを付加したFGF-23を作成し、現在その作用を解析中である。そして、今後ヒト1α水酸化酵素遺伝子上流に見出したリン応答領域を基盤とするリンによる1α水酸化酵素遺伝子転写調節機序およびFGF23によるパラドックスなビタミンD代謝異常の発症機序を解明する予定である。
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