研究課題/領域番号 |
14770570
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
胎児・新生児医学
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
澤田 和彦 徳島大学, 医学部, 助教授 (10284324)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2003年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2002年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | ローリングマウス / 運動失調 / セロトニン / チロシン水酸化酵素 / 小脳 / Zebrin II / Ca^<2+>チャンネル / ミュータントマウス / モノアミン / 脳幹 |
研究概要 |
ローリングマウス(RMN)は小脳性運動失調を示すミュータントで、P/Q型Ca^<2+>チャンネルα_<1A>サブユニットをコードする遺伝子に変異を持つ。我々は、RMN小脳においてカテコールアミン合成酵素の1つであるチロシン水酸化酵素(TH)の免疫染色を行い、一部のプルキンエ細胞でのTH過剰発現を報告した[sawada et al.,Brain Res.(1999)]。本年度は、RMNの小脳プルキンエ細胞で発現されているTHの酵素活性の有無について検討した。更に、5-HT陽性線維とTH陽性プルキンエ細胞、或いはZebrin II陽性プルキンエ細胞の分布の関係を調べ、5-HT陽性線維投射と小脳皮質の帯状区画との関係を検討した。 1)RMN小脳プルキンエ細胞で発現されるTHの酵素活性の評価 成獣RMNを灌流固定し、小脳の前頭断連続切片を作製し、serine40リン酸化TH(酵素活性型のTH)に対する抗体を用いて免疫染色を行った。RMN小脳では、多くのプルキンエ細胞でTH の過剰発現がみられた。隣接切片による解析から、TH過剰発現を示すプルキンエ細胞は、serine40リン酸化TH免疫陽性反応を示さなかった。以上より、プルキンエ細胞で発現されるTHは酵素活性を持たず、カテコールアミンの合成には関与しないことが示唆された。 2)RMN小脳における5-HT陽性線維の分布と小脳皮質帯状区画の関係 成獣RMNを灌流固定し、小脳の前頭断連続切片を作製した。抗5-HT抗体と抗TH抗体、或いは、抗Zebrin II抗体を用いて免疫二重染色を行った。RMN小脳では、一部の5-HT陽性線維における5-HT染色性は対照マウスに比べて高かったが、5-HT線維の分布とTH陽性プルキンエ細胞の分布、或いはZebrin II陽性プルキンエ細胞の分布との間に関係は認められなかった。
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