研究課題/領域番号 |
14770574
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
胎児・新生児医学
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
佐野 仁美 札幌医科大学, 医学部, 助教授 (80295344)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 肺サーファクタント / 自然免疫 / 生体防御 |
研究概要 |
昨年度の研究成果をふまえて、本年度の研究目的は、(A)マクロファージによるウイルスや細菌の貧食を、SP-Aが促進させる機序の解明(B)SP-Aの臨床応用にむけて、精製SP-Aを大量発現させる系の確立、であった。 本年度の主な研究結果を以下にまとめる。 目的(A)に対する研究結果: SP-Aは、肺炎球菌や黄色ブドウ球菌、ミコバクテリアの貧食を促進した。SP-Aの作用は、菌体との相互作用によるものではなく、マクロファージとの相互作用による。 SP-Aは、菌体の貧食に関わる受容体であるマンノース受容体やスカベンジャー受容体の、細胞表面の発現を増強した。その効果は短時間で、新たな蛋白合成を必要としない。すなわち、受容体の細胞質から細胞膜への局在変化が観察された。 SP-Aは、カゼインキナーゼを特異的に活性化した。SP-Aによる、肺炎球菌の貧食促進効果は、カゼインキナーゼ阻害剤で抑制された。 目的(B)に対する研究結果: ヒトSP-AのcDNAをPEE14ベクターにクローニングし、CHO細胞にトランスフェクトして精製SP-Aを回収する系を確立した。最終的に、培養液1Lあたり、約700μgの精製SP-Aを得ることに成功した。
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