研究課題/領域番号 |
14770618
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
梅村 定司 和歌山県立医科大学, 医学部, 助手 (90295824)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 乳癌 / アンドロゲン受容体 / CAGリピート / 腫瘍発生 |
研究概要 |
乳癌腫瘍組織においてアンドロゲン受容体(androgen receptor, AR)の発現の消失を引き起こす機構についての解析を行った。外科的に切除された114症例の女性の原発部乳癌組織を用いてARの免疫組織学的解析を行った結果、14.9%(17/114)が陰性であった。AR陰性および陽性54症例についてAR遺伝子のエクソン2から8についてPCR-SSCP法を用いてミューテーションの解析を行ったところ、全エクソンにおいてミューテーションは確認されなかった。次にエクソン1内のマイクロサテライトマーカーであるCAGリピートについて解析を行った結果、AR陰性症例17例中11例がヘテロ接合性であった。さらに、X-染色体不活化解析により、この11例中9例で対立遺伝子の欠損が起こっておりさらに、AR陽性症例20例中3例に対立遺伝子の欠損が起こっており、これらの間に有意差が認められた(P=0.000)。この欠損遺伝子は活性化された遺伝子側であることが明らかとなった。また、ノーザンブロット解析によりAR陰性症例はARmRNAを発現していないこと、さらにウェスタン解析によりタンパクレベルにおいてもARを発現していないことが明らかとなった。以上の結果よりARの発現の欠損は乳癌の進展と関連があり、このARの発現の欠損はAR遺伝子の対立遺伝子のうち活性化遺伝子の欠損によることが一因であることが明らかとなった。
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