• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

食道癌におけるWntシグナル伝達系の遺伝子変異の検索:TCFの活性に注目して

研究課題

研究課題/領域番号 14770649
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 消化器外科学
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

木村 昌弘  名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助手 (50336682)

研究期間 (年度) 2002 – 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2003年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2002年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
キーワードTCF4 / 食道癌 / WNTシグナル伝達系 / ベータカテニン / LEF1
研究概要

本研究は、食道癌においても大腸癌などと同様に、Wntシグナル伝達系、特にTCF4の活性に注目して研究を進めてきた。
平成14年度までに、食道癌細胞株のベータカテニンとサイクリンD1の免疫染色、またTCF4の活性を測定し、食道癌細胞株のTCF活性は大腸癌と同程度であることを示した。また、全ての食道癌細胞株において、ベータカテニンは核に染色されなかった。さらにTCFの免疫染色にて核に強染色され、Wntシグナル伝達系の下流遺伝子であるサイクリンD1もほとんどの細胞株で染色されることが示された。
平成15年度は、まず大腸癌と同様にTCF4の活性を下げることによって、食道癌も細胞死を誘導できるかどうかを検討するために、アンチセンスオリゴとRNAiを用いてTCF4の発現を下げることをおこなった。アンチセンスオリゴの実験ではfATGを含む前後の領域で3種類ほど設計を行い、食道癌細胞株TEシリーズと大腸癌細胞株LoVoに導入したが、導入効率が悪いためか期待したような細胞死は誘導できなかった。そこで、次にTCF4の発現をおさえる部位に、RNAiを設計作製し、細胞に導入、RNAを回収し、cDNAを作製、RT-PCRによって、TCF4の発現が低下していることを確認した。しかし、RNAiによってTCF4の発現をおさえても、食道癌細胞株の細胞死は誘導できなかった。免疫染色の結果から、TCF4は恒常的に活性化されており、分解も進んでいないことからTCF4自身に変異がある可能性が示唆されたため、TEシリーズすべてにおいて、TCF4のcoding領域のかかるPCRプライマーを設計し、cDNAを鋳型にPCRを行い、そのproductをTAクローニングしてシークエンスをおこなった。その結果、現在までにTCF4自身に遺伝子変異は指摘し得ていないが、少なくとも4つのsplicing variantがあると思われる。そしてこのvariantが、各々どういった役割を果たしているかとても興味深く、意義あるものと確信している。現在、このvariantについての機能解析研究を進行中である。

報告書

(2件)
  • 2003 実績報告書
  • 2002 実績報告書

URL: 

公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi