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脊髄慢性圧迫モデルに対するb-FGF,BDNF発現ベクターの脊髄への導入〜神経保護効果の検討〜

研究課題

研究課題/領域番号 14770719
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 脳神経外科学
研究機関獨協医科大学

研究代表者

朝来野 佳三  獨協医科大学, 医学部, 助手 (00316548)

研究期間 (年度) 2002 – 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2003年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2002年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードbrain-defived neurotrophic factor / Chronic spinal cord compression / basic-FGF / gene therapy / neuronal protection / brain-derived neurotrophic factor / chronic spinal cord compression / basic FGF
研究概要

平成14、15年度を通じ、(1)b-FGF, BDNF遺伝子の細胞への導入、(2)ラット脊髄慢性圧迫モデルの作成を行ってきた。
(1)b-FGF, BDNF遺伝子のプラスミドをリポソーム法にてNRK細胞(ラット正常腎臓由来)へ導入した。クローニングし、それらをSouthern blot法にてBDNF遺伝子が導入されているか確認した。これにより得たクローンにb-FGF, BDNF遺伝子が導入されていることを確認した。さらに、これらの細胞株についてNorthern blot法を用いてmRNAが導入されているかを確認した。これにより、4種類のクローンでBDNF mRNAが確認できた。これらの細胞株に対してWestern blottingを行い、細胞内でBDNF蛋白が産生されているかの確認を行ったところ、BDNFの産生が認められた。さらに、酵素結合イムノソルベント検定法(ELISA)を行い、細胞の蛋白産生を確認した。以上によりb-FGF, BDNF産生細胞株を樹立した。
(2)Wister ratを用い、全身麻酔下にて、第5、第6頚椎椎弓下にcompression materialを挿入し慢性圧迫モデルを作成した。術後、自発的運動量と、強制運動量を回転式運動量測定ケージおよびトレッドミル、傾斜姿勢維持測定板にてそれぞれ計測した。術後、24週になると運動機能の低下が見られ始める。この時期には、脊髄前角細胞も減少してくるのだが、ここで全身麻酔下にて、BDNF産生細胞とb-FGF産生細胞をそれぞれ1×10^6 cellsずつ脊髄圧迫部位に移植した。また、BDNF産生細胞およびb-FGF産生細胞の単独移植群も作製した。その後、細胞移植をしていないcontrol群とBDNF産生細胞+b-FGF産生細胞同時移植群、BDNF産生細胞群単独移植群、b-FGF産生細胞単独移植群それぞれについて、自発的運動量、強制運動量を測定した。
その結果、26週目以降、control群とb-FGF産生細胞単独移植群では、引き続き運動量が減少したのに対して、BDNF産生細胞群単独移植群では、強制運動量には低下が見られたものの、自発的運動量低下が停止する傾向がみられた。さらにBDNF産生細胞+b-FGF産生細胞同時移植群では、自発的運動量、強制運動量ともに回復がみられる傾向があった。これらの群についてラットを経心潅流固定し脊髄を採取し、移植部位の連続切片を作成し、それぞれの群での前角細胞の形態学的変化と細胞数の計測を行っているが現在のところ有意な差は見られていない。さらに多くのラットを用いて検討を加えたが、統計学的な有意差は見られていない。現在、移植後早い時期での移植部位についても同様な検討を行っているところである。その上で、再度統計学的に様々な角度から検証していくことにしている。

報告書

(2件)
  • 2003 実績報告書
  • 2002 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

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