研究課題/領域番号 |
14770722
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
脳神経外科学
|
研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
川島 明次 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (70287374)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2003
|
研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
|
配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2003年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2002年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
|
キーワード | 脳動脈瘤 / endoglin / 連鎖解析 / 関連解析 |
研究概要 |
【目的】われわれは、以前から罹患同胞対連鎖解析法を用いて、脳動脈瘤感受性遺伝子座のマッピングを行い、その情報を基に候補遺伝子を検索し、関連解析により感受性遺伝子の同定を試み報告してきた。一方、endoglin遺伝子のイントロン7にある6塩基のinsertion polymorphismを用いた関連解析から、この多型と脳動脈瘤の相関の報告がある。endoglinは血管内皮細胞で構成的に発現している膜糖蛋白で、transforming growth factor-betaと結合し、血管壁の発生、維持に関連する分子で、hereditary hemorrhagic telangiectasia type Iの原因遺伝子である。今回の研究の目的は、詳細にendoglin遺伝子が脳動脈瘤感受性遺伝子であるか検討することにある。【方法】1)罹患同胞対連鎖解析により第9番染色体長腕(endoglin遺伝子は9q34にマッピングされている)に連鎖があるか、2)endoglin遺伝子にあるSNP (single nucleotide polymorphism)を検索し、3)これらを遺伝マーカーとした関連解析により脳動脈瘤との関連を検索した。連鎖解析には85家系、179患者、104罹患同胞対を、関連解析には172患者、192コントロールをサンプルとした。統計解析は、連鎖解析にはノンパラメトリック連鎖解析法を、関連解析にはカイ二乗検定を用いた。【結果】1)脳動脈瘤と第9番染色体長腕(9q34)に有意な連鎖は認めなかった。2)以前から報告されていた6塩基のinsertion polymorphismと4つのSNPを用いた関連解析で、脳動脈瘤とendoglin遺伝子に明らかな相関を認めなかった。【結論】日本人を対象とした脳動脈瘤とendoglin遺伝子との連鎖解析、関連解析で明らかな陽性結果は得られず、endoglin遺伝子は脳動脈瘤の主な感受性遺伝子ではないと考えられた。
|