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脳損傷部位のグリオーシス人為制御による神経再生治療の基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 14770781
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 麻酔・蘇生学
研究機関山形大学 (2003)
福島県立医科大学 (2002)

研究代表者

伊関 憲  山形大学, 医学部, 助手 (70332921)

研究期間 (年度) 2002 – 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2002年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードグリオーシス / 反応性アストロサイト / プロテオグリカン / 神経再生 / コンドロイチン硫酸プロテオグリカン / ヘパラン硫酸プロテオグリカン
研究概要

中枢神経損傷時において、周囲のグリア細胞により神経伸長に抑制的な環境を作り出していることが明らかとなっている。しかしながら、神経伸長阻害を引き起こすプロテオグリカン類などの発現に関する分子メカニズムについて詳細な研究はされていない。
我々は、グリオーシスのモデルである長期培養したアストロサイトより遺伝子OASISを同定した。OASISはCREB/ATFファミリーに属する転写調節因子であり、中枢神経損傷部位の反応性アストロサイトに発現する。また、組織学的検討により、OASISの発現部位が神経再生阻害に働くコンドロイチン硫酸プロテオグリカンと共発現していることが観察された。次にOASISの標的分子を検索したところ、OASISを強制発現させたC6細胞の核内ではコンドロイチン硫酸プロテオグリカンやヘパラン硫酸プロテオグリカンのmRNAが一様に上昇していた。さらには、OASIS強制発現C6細胞の膜分画上ではコンドロイチン硫酸プロテオグリカンによる神経突起伸長阻害が観測された。中枢神経損傷部位のグリオーシス組織においてOASISはこれらプロテオグリカン類の産生を調節している可能性がある。
また、脳損傷部位におけるヘパラン硫酸プロテオグリカンの発現が報告されていないことから組織学的検討を行ったところsyndecan familyの4種の発現を認めた。syndecan familyのいずれもが脳損傷後4日から7日目に強く発現し、同じく損傷部周囲に発現するとされる神経伸長因子のFGF2やHB-GAMなどと共発現していた。また、glypican familyのうちglypican-1も同様に脳損傷部位周囲に4日から7日目に強く発現し、軸索反発因子であるslit2と共発現していることを認めた。このように中枢神経損傷部位では神経伸長や伸長阻害など様々な役割を担っているものと考えられる。

報告書

(2件)
  • 2003 実績報告書
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 伊関 憲: "中枢神経損傷時のグリア細胞の反応"LiSA. 11(1). 12-15 (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] Hagino S: "Expression pattern of glypican-1 mRNA after brain injury in mice"Neurosci Lett. 349(1). 29-32 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] Hagino S: "Slit and glypican-1 mRNAs are coexpressed in the reactive astrocytes of the injured adult brain."Glia. 42(2). 130-138 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] Iseki K: "Increased syndecan expression by pleiotrophin and FGF receptor-expressing astrocytes in injured brain tissue."Glia. 39(1). 1-9 (2002)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

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