研究課題/領域番号 |
14770850
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
吉田 壮一 鳥取大学, 医学部附属病院, 助手 (70304219)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2003年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | gp130 / IL-6 / LIF / OSM / トロホブラスト / 着床 / IL-11 / BeWo / STAT |
研究概要 |
LIFは着床過程において必須のサイトカインとされている。LIFは受容体シグナル伝達サブユニットとしてgp130を介してその作用を発現する。gp130はLIFの他、IL-6やOSMをはじめとする様々なサイトカインのシグナル伝達サブユニットとしても機能することが知られている。 本研究ではgp130を介するサイトカインであるLIFをはじめ、IL-6、OSMの着床過程における役割を明らかにすることを目的とした。トロホブラスト類似の性質を有する絨毛癌細胞株BeWo細胞を対象として検討を行った。はじめに発現がBeWo細胞において発現が検討されていないOSMとその受容体の遺伝子発現をRT-PCR法にて検索した。その結果、BeWo細胞ではOSMとOSM受容体ともに発現がみられた。続いて各サイトカインを等量の分子量で添加したところ中間報告のごとくgp130を介する主たる細胞内シグナル伝達経路であるSTATs(1〜6)のリン酸化の差違を認めた。STATsのリン酸化の違いが細胞増殖に及ぼす影響を検討したところ、OSMのみが有意な細胞増殖促進効果を示した。 以上の結果から、gp130を介するサイトカインの作用発現の相違はJAK-STATのリン酸化の時点で規定されるものと考察された。 今後は、着床過程において必須であるLIFをはじめとする各サイトカインの絨毛膜細胞分化能に対する影響を検討すること、ならびに、STAT以下の細胞内シグナル伝達系路を解析することが必要であると考えられた。着床期に重要な細胞内シグナルとその作用の相違を明らかにすることにより着床機構の一端を明らかに出来るものと考えられる。今後は引き続きこれらの検討を行っていく予定である。
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