研究課題/領域番号 |
14770873
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 大阪医科大学 |
研究代表者 |
阿部 英明 大阪医大, 医学部, 助手 (80292548)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2003年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | アポトーシス / Fas / Fas ligand / カスパーゼ / チトクロムC / Bid |
研究概要 |
ヒト子宮体癌由来であるHHUA細胞を種々の濃度(0〜200ng/ml)のanti-Fasモノクローナル抗体で24時間処理した結果、濃度依存的に細胞生存率の低下が見られ、100ng/ml以上の濃度では80%以上の細胞が細胞死を起こしていた。また、アポトーシスの生化学的指標の1つであるDNAの断片化も観察された。そこで、anti-Fasモノクローナル抗体の濃度を100ng/m1に固定し、処理後の時間経時による細胞の変化を解析した。アポトーシスシグナルの中心的役割を担うカスパーゼ3、8、9は処理後3〜6時間の間に酵素活性の上昇が見られ、9時間後には24時間後と同等の活性を持つに至った。また、処理後3〜6時間の間にはDNAの断片化やアポトーシス細胞と思われる浮遊細胞も確認された。 anti-Fasモノクローナル抗体処理によりカスパーゼ9が活性化したことより、ミトコンドリアを経由したアポトーシスシグナルの検討を行った。その結果、チトクロムCが処理後3〜6時間の間に細胞質へ放出されていることが判明した。更に、Bidがこの時間帯に分解を受けていることも観察された。以上の結果より、HHUA細胞においてはFas-Fas ligandの下流でミトコンドリアを経由したアポトーシスシグナルが働いていることが確認された。また、種々のカスパーゼ阻害剤であらかじめ処理したHHUA細胞に対してアポトーシス誘導を行ったところ、caspase-9の活性のみを阻害した場合でもアポトーシスが抑制されたことから、HHUA細胞のFas/Fas ligandの下流シグナル経路においては、caspase-8→caspase-3の経路よりもcaspase-8→ミトコンドリアの経路が主要な経路と考えられる。
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