研究課題/領域番号 |
14770998
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
形成外科学
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
田邊 敦子 (田辺 敦子) 関西医科大学, 医学部, 助手 (30330195)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2002年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 毛成長 / IL6 / 毛周期 / 創傷治癒 / サイトカイン / 成長因子 |
研究概要 |
<目的>創傷部での創傷治癒関連因子が毛成長にどのように関わっているのかを毛周期との関連も考慮して明らかにするべく、研究を続けてきた。 これまでにWister ratを用いて、創傷部のサイトカイン発現を調べIL6が毛成長に関与していることがわかってきた。 毛周期により背部皮膚色が変化する(休止期:ピンク、成長期:黒)C57BL6 mouseを用いて投与も行なってきた。そして、C57BL6 mouse(7週齢メス、背部皮膚色:ピンク、休止期)を用いて、IL6を4μg/日で12日間投与したところ、15日目に背部のIL6投与部は、黒色に変化した。つまり、成長期に移行した。通常では、14週ごろにならないと成長期に移行しないので、IL6は明らかに毛周期を成長期へ誘導していると考えられた。また、HI染色においても著明な毛嚢の拡大伸長および真皮の肥厚が見られた。IL6は、直接毛嚢に作用しているのかどうかを含め、作用機序を明らかにすることを目的とした。 <方法>C57BL6 mouseを用いた上記の実験過程で、IL6がどの部位に働いているのかを調べるため、同様にIL6の投与を行ない3、7、15日後の組織を採取し、BrdUを用いて免疫組織学的にDNA活性が高くなっている部位を調べた。 実際に損傷を与えた場合とIL6を投与した場合の差異があるのかどうかも、C57BL6mouse(7週齢メス)を用いて、BrdUを用いた免疫染色およびHE染色を行ない比較する。また、毛球部とバルジ部周囲の電子顕微鏡による外毛根鞘細胞の状態の観察をおこなう。 <結果>7日目の組織では毛嚢炉斗部(バルジ部付近)が染色され、15日目の組織では毛球部が染色されていることがわかった。つまり、IL6は、おそらく毛嚢に直接作用し、特にバルジ部の活性をあげ、毛球部へと細胞の活性が上がっていくのではないかということが推察された。損傷群については、真皮組織全体に活性が上がっていた。電顕組織については検討中である。
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