研究課題/領域番号 |
14771004
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
形態系基礎歯科学
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
森本 景之 徳島大学, 歯学部, 助手 (30335806)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2002年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 蛋白質脱リン酸化酵素 / RNAi / PKR / eIF-2 / Apoptosis / 骨芽細胞 / Nucleolin / 核内蛋白 / アポトーシス |
研究概要 |
今回の申請は蛋白質脱リン酸化酵素1型(PP1)のアイソフォームであるPP1δがNucleolinを脱リン酸化反応の基質としているか、また蛋白質脱リン酸化反応が骨芽細胞においてどのような役割を果たしているかを解明することが目的である。PP1と核内蛋白が骨芽紙胞においてどのような相互関係を持つか検討し、骨芽細胞の増殖およびアポトーシスを蛋白質脱リン酸化の観点より解明する。 1.培養細胞に二本鎖RNAを導入し、RNAiを生じさせPP1δの発現を抑制した。その際に他のPP1アイソフォームの発現に影響を与えないこと、細胞の形態的な変化は生じないことを明らかとした。これら結果の一部はJ Enzyme Inhib Med Chem誌に発表し、残りについては現在論文投稿準備中である。 2.正常増殖状態での骨芽細胞においてNucleolinとPP1δは核小体に局在し、互いに結合していた。また細胞周期進行を阻害した細胞ではこれら分子の発現量が変化することおよびNucleolinのリン酸化状態が変化することを明らかとした。これら結果の一部はJ Histochem Cytochem誌に発表し、残りについては現在論文投稿準備中である。 3.蛋白質脱リン酸化酵素をオカダ酸により阻害するとRANKLが発現すること、NF-kBを介してFas, FasLが発現すること、PKR-eIF2α経路が活性化され蛋白質新合成が停止すること、またこれらの経路がLPSによる炎症反応に関与すること、さらに最終的にアポトーシスが生じることを明らかとした。これらの結果の一部はBiomed Res誌、Oral Oncol誌およびJ Biochem誌に発表した。残りの結果については現在論文投稿中である。 以上に示すように、現在までにNucleolinとPP1の相互関係を明らかとし、さらに細胞の転写、翻訳、炎症応答、アポト-シスにおける蛋白質脱リン酸化の関与を明らかとする結果を得ている。
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