• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

粘膜免疫系を応用した要介護高齢者の誤嚥性肺炎の新しい予防法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 14771043
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 病態科学系歯学(含放射線系歯学)
研究機関九州歯科大学

研究代表者

福泉 隆喜  九州歯科大学, 歯学部, 講師 (50275442)

研究期間 (年度) 2002 – 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2003年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2002年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワード唾液 / IgA / 粘膜免疫 / 誤嚥性肺炎 / 動物モデル / ワクチン
研究概要

高齢ウサギにおける誤嚥性肺炎の実験モデルを確立するため,ドーパミンレセプター阻害剤を高齢ウサギに投与し,嚥下反射と咳反射の維持に必須でドーパミンによる分泌調整を受けているサブスタンスPの分泌を抑制させて誤嚥性肺炎を惹起させた.このとき,ウサギに与える粘着性の軟食餌の稠度を前年度よりも増すことで,誤嚥性肺炎の発症頻度を高めることができた.なお,ウサギにおける嚥下反射および咳反射の評価はヒトの臨床検査に準じ,嚥下反射については潜時を,咳反射については咳を生じるクエン酸濃度の閾値を,肺炎の診断については呼吸音,胸部X線写真撮影,血液検査,および喀痰培養検査を,それぞれ評価することができた.
一方,まず前年度に確立した方法で,Streptococcus sanguis, Streptococcus salivarius, Fusobacterium nucleatum, Staphylococcus aureusなどの高齢者の誤嚥性肺炎からしばしば分離される口腔内常在細菌と日和見感染細菌に対する特異的唾液SIgAを高齢ウサギに誘導できた.このとき,誘導された特異的な唾液SIgAおよび血清IgGの量をELISA法で,菌体の排除に最も強く関係する凝集活性を直接凝集反応で,それぞれ測定してモニターしたところ,経日的な抗体量の上昇が認められた.次いで,上記の菌群の生菌を多量に播種した場合でも,口腔内常在細菌に対する唾液SIgAによって誤嚥性肺炎の発症が抑制されることを明らかになった.このとき,経日的にウサギ口腔内から細菌を採取して菌数測定することでも,上記の菌群の抑制効果が確認できた.
これらの結果から,本研究は,粘膜免疫系を応用した要介護高齢者の誤嚥性肺炎の新しい予防法の確立に大きく貢献できることが分かった.

報告書

(2件)
  • 2003 実績報告書
  • 2002 実績報告書

URL: 

公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi