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ハイドロキノンとビスフェノールAの細胞障害性機序の解析:標的としてのMn-SOD

研究課題

研究課題/領域番号 14771158
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 外科系歯学
研究機関明海大学

研究代表者

寺坂 弘司  明海大学, 歯学部, 助手 (80306258)

研究期間 (年度) 2002 – 2004
研究課題ステータス 完了 (2004年度)
配分額 *注記
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードハイドロキノン / ビスフェノールA / ヒト癌細胞 / 細胞障害性 / アポトーシス / カスパーゼファミリー / ミトコンドリア / Mn, Cu / Zn-SOD / cytochrome c / ラジカル
研究概要

平成14・15年度の研究によりハイドロキノン(HQ)とビスフェノールA(BPA)は、ヒト口腔癌細胞およびHL-60細胞にアポトーシス誘導性があることが分かった。抗酸化作用および酸化作用による細胞障害性の影響など様々な点が明らかになった。平成16年度は、さらにヒト癌細胞を用いてHQとBPAの細胞障害性機序の解析を行った。特に細胞障害時のMn-SOD分子の動態について詳しく検討を行った。
まずSOD活性の低下の原因としては、western blot解析とRT-PCR解析によりCu/Zn-SODではなくMn-SODの発現低下が考えられた。次にMn-SODの積極的な役割の解明を展開した。
HQにおいては抗酸化剤(NAC、ビタミンC)およびカタラーゼの添加によりHQの細胞障害性を有意に低下させた。また金属イオンであるCu(II)の添加は細胞障害性を増大させた。またHQはHL-60細胞のmRNAレベルでのMn-SODの発現の低下を誘導したので、ミトコンドリアの機能障害を引き起こすことが示唆された。またcaspase-9とともにcaspase-3の活性化が確認されたことから、ミトコンドリアに依存的な内因性経路によるアポトーシス誘導がHQにより惹起されたと考えられた。しかしながら、抗酸化剤NACの添加はBPAの細胞障害活性に何らの影響を与えなかった。BPAの細胞障害性はHQの約1/2倍であり、アポトーシス誘導性は約1/10倍であった。BPAはHQと同様に内因性経路によるアポトーシス誘導を惹起させた。本物質単独でのアポトーシス誘導は高濃度が必要であることが判明した。BPAはHQと異なりグルタチオン添加により細胞障害性が影響されなかった。HQとBPAの併用では細胞障害性を増大させたため、これら環境物質の相互作用は生体に大きな影響を与えると考えられた。

報告書

(3件)
  • 2004 実績報告書
  • 2003 実績報告書
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2005 2004 その他

すべて 雑誌論文 (2件) 文献書誌 (3件)

  • [雑誌論文] Hydroquinone-induced Apoptosis in HL-60 Cells2005

    • 著者名/発表者名
      HIROSHI TERASAKA et al.
    • 雑誌名

      ANTICANCER RESEARCH 25・1

      ページ: 161-170

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] ハイドロキノンおよびビスフェノールAによるヒト癌細胞の細胞障害性とアポトーシスの誘導2004

    • 著者名/発表者名
      寺坂 弘司
    • 雑誌名

      明海大学歯学雑誌 33・1

      ページ: 87-100

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [文献書誌] 寺坂 弘司 他: "セファランチンの抗腫瘍活性の可能性"アルカロイド研究会会誌. 27. 143-148 (2001)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] HIROSHI TERASAKA et al.: "Re-valuation of Antitumor Activity of Cepharanthin"ANTICANCER RESEARCH. 22. 165-170 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 寺坂 弘司 他: "ハイドロキノンによるアポトーシス誘導におけるMn-SODの関与"歯科基礎医学会雑誌. 44・5. 185 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

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